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過去の放送

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2013年1月19日放送 中田敬司さん(第1821回)

会場
メロープラザ(袋井市)
講師
東亜大学医療学部准教授 中田敬司

講師紹介

1959年愛媛県生まれ。
広島市消防局に入局し、消防航空救助隊、国際消防救助隊として活動。
1999年からJICA国際緊急救助隊(JDR)医療チ-ムのメンバーとして海外での地震津波災害救助活動に従事。


ポイント第1821回「東日本大震災から学ぶこと」

東日本大震災からは色々な教訓が生まれました。
私たちはそこからたくさんのことを学ばなければなりません。

ひとつは、平時から私たちのできる防災力の強化を図ること。
もうひとつは、過去の様々な災害の中で生まれた先人たちの教訓を謙虚に受け止めて
今の社会に生かす知恵を持つことです。

災害とは、加害力から防災力を引いたものと考えることができます。
つまり、加害力が防災力を上回っていれば、被害が発生し、
逆に防災力が加害力を上回っていれば被害はないということになります。
私たちは日ごろの努力によって、後者の状態を作り出さなくてはなりません。

加害力と防災力が同じになるボーダーの部分はどこでしょう?
地震で言うなら、震度はいくつかというと
、一般的なイメージでは震度5弱か5強ではないかと思います。
そして震度が6以上になると被害が大きくなっています。
ということは、今私たちが地震に対して持っている防災力は
「震度5に耐えうる」ものでしかないということになります。

なぜ私たちが防災力を高めていく必要があるのかといえば、
大災害が起こったとき、行政機関の力はほとんどあてにならないからです。
例えば、この地域の人口は約10万人で、そこに消防職員は約100人です。
ということは、消防職員1人が1000人の被災者を見なければならないことになり、
警察官の人数を合わせても一人で600人から700人を見るという計算になります。
到底それは不可能なのです。

それに私たちは自分の町の消防士や警察官の顔をみんな知っているでしょうか?
ですからやはり、大災害が起こったときは自分で、
自分や仲間の命を助けなければならないのです。

地震や災害のために色々な準備をしなければいけないことを多くの人が知っていても、
実際に行っているほとはかなり少ないという統計もあります。

関東大震災では多くの火災が発生したことや阪神大震災で古い家屋が倒壊したことは
現在の防災に教訓として生きています。
また、東日本大震災では、大津波記念碑の「ここから下に家を建てるな」という教訓が生かされ、
村人全員が助かったという例もありました。

我々は今できることを再確認し、ひとつひとつを積み上げていくことが重要なのです。

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