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過去の放送

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2013年9月28日放送 池間哲郎さん(第1857回)

会場
萩丘小学校(浜松市)
講師
(一社)アジア支援機構 代表理事 池間哲郎

講師紹介

1954年沖縄生まれ。
29歳で映像制作会社を設立。
出張で訪れた台湾で山岳民族の貧困問題等を知り、
アジア各国の貧困地域の撮影・調査・支援を開始。
自らが撮影した映像・写真での講演・写真展を行っている。


ポイント第1857回「家族で暮らせるありがたさ」

私は沖縄で、映像制作会社を営んでいますが、
その傍らで国際協力ボランティア団体代表をつとめています。

支援活動は8カ国で、学校を作ったり、井戸を掘ったり、
HIVに感染した女性やその子どもを預かったりしています。 
親のいない子どもたちや、親と別れて暮らさなければならない子どもたちもみてきました。
ですから、子どもが親と暮らすことがどんなに大切なのか良く分かります。

ミャンマーやラオスに行くと、今日の食べ物も手に入らないほど、貧しい人々がいます。
また、カンボジア、フィリピン、ネパールのゴミ捨て場で暮らす人たちは、
人体に有害なダイオキシンや、硫化水素などが含まれる煙の中で暮らしていて、
健康に問題もあり、状況はとても悲惨です。

それでも、家族と一緒に暮らしている子どもたちは皆、表情が明るいのです。
ストリートチルドレンと言われる子どもたちの面倒も見ました。
その子たちは、親から見放されているので、凄まじい状態です。
薬物を使って体と神経がボロボロになって死んでゆくこともままあります。
大人は誰も止めてくれません。
そしてこの子たちに笑顔はありません。

一方、ゴミ捨て場の子どもたちの明るさには驚きます。
朝から晩まで働いて真っ黒になっている子もゲラゲラ笑うのです。
栄養状態は悪くても、心は豊かなのです。
そして、皆、親のことを思っています。
私は彼らから勇気をもらってきたと言っても過言ではありません。

23年ほど前に会ったカンボジアの青年の話です。
彼は3歳位のときに、ポル・ポトという独裁者に家族を分断され、
子どもだけの農業センターに連れて行かれ、一日中働かされました。
やがて、その時代が終わったものの、彼は自分の名前も知らず、
母親の顔さえ知らなかったのです。

ある時、ふとしたことから、母親らしき女性を知っているという人に出会い、
その女性はあなたにそっくりだと言われた彼は、
その日から自分の顔を鏡で見ることでお母さんに会え,
辛いときも、その顔を見れば頑張れるのだと話してくれました。

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