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2013年11月 9日放送 竹下和男さん(第1862回)

会場
浜松学院大学付属幼稚園(浜松市)
講師
子どもが作る“弁当の日”提唱者 竹下和男

講師紹介

1949香川県生まれ。香川大学教育学部卒業。
香川県・滝宮小学校の校長在職中、2001年に
子どもひとりで作らせる"弁当の日"を始める。
実践校は全国2400校以上に広がっている。


ポイント第1862回「子どもを台所に立たせよう」

子どもがなぜ台所に立ちたがるのか、
私が何千冊もの本を読んで導き出した答えがあります。

ひとつは、人は人の役に立ちたいという本能に近いものを持っていることです。
何千年もの間、人間は人の役に立ちながら社会生活を営んで来ました。
台所に子どもが来ると、「何かやることない?」「手伝おうか」などと言います。
そのときそれを邪魔に思い、
「あなたは自分のことをしていいのよ」などと言って追い返してしまってはいけません。

そうすると、子どもは、「台所に立たせて欲しい」と言うことはよくないこと、
つまり自分が悪い子なのだと言う風に思ってしまうのです。
そのまま成長すると、よくない感覚がいつまでも残ることになります。

また、子どもは周りの人を真似て育ちます。
特に7歳までは「よい悪い」の区別なく、何でも真似をします。
大人たちは真似されるべき存在として、日々生きていかなければなりません。

私の息子は、1歳で歩き始めたとき、
よちよちと扇風機のところに行って、足の指でスイッチを入れました。
私がしていたことをそっくり真似したのでした。

そう考えると、子どもに「勉強しなさい」などと言う必要はありません。
本を読んだり、勉強したり、親が素敵な毎日を送っていれば、
その姿を見て子どももちゃんと育つのです。

味覚の発達は3歳から9歳までに育つというデータがあります。
また、何歳から台所に立ちたがるかというデータでは、
3歳から5歳まで徐々に上昇し、
以後次第に下がって10歳ではもう台所に立ちたいと言わなくなります。
この二つのデータは見事に一致しています。

3歳までは味覚が発達していないので、
母乳に含まれる甘みと脂、そして旨みの3つを求めます。
その時期には、苦い野菜でも渋いものでも旨みの入った出汁で味付けして与えれば、
苦い、渋いなどを感じずに食べ、
それを食べた回数で脳には「安心、安全な食べ物」という情報が刻まれます。

3歳になって初めて苦いや渋いが分かったとき、
親がしっかりとその味覚の大切さを教えてあげれば、
「大人の舌」が出来上がるのです。
チャンスを逃してはいけません。
   

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