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2014年5月31日放送 堀田力さん(第1890回)

会場
長岡公民館あやめ会館(伊豆の国市)
講師
さわやか福祉財団 堀田力

講師紹介

1934年京都府生まれ。
京都大学法学部卒業。
大阪地検特捜部、在米日本国大使館書記官を経て、
東京地検特捜部検事としてロッキード事件を担当。
1991年に57歳で退職後、弁護士・福祉の道へ。


ポイント第1890回「地域で子育てを」

先日、琵琶湖の北の方にある町でボランティアの人たちとお話をしてきました。
都会から引っ越してきたというあるお母さんが、
この地域はとても安心だとおっしゃっていました。

買い物に子どもを出しても、
「そんなに買ったら多すぎるんじゃない」とか
「そっちは危ないから車に気をつけて」とか、
誰かが自然に声をかけてくれる。
子どもも、知らない誰とでも話せることで明るくなった、
大都会ではそういう風に助けてくれる人はいなかったという話でした。

安心感はお金では買えません。
日本にはまだそういう地域があります。

私の知り合いが、ある大きな都市で
家が5軒がつながった長屋のような家を作りました。
裏庭は仕切りがなく、自由に行き来ができます。
幼い子どものいる夫婦がそこに入り、
子どもはどの家にでも好きに行って、
相手をしてもらったりおやつをもらったりしているそうです。

子育てがいま大変です。
子どもが生まれるまでは夫婦であちこちに出かけていたのに
生まれたら美容院に行くのも大変になってしまいます。

昔はもっとたくさん子どもがいたから大変だったという人がいますが、
それはそれで、少子化時代の今は親と子が1対1で過ごすことが多く、
煮詰まってしまうことがあります。

親としては何をしても泣いてばかりだし、
懸命にあやしても泣きやまないと、
「何で私が?」と思ってしまいます。
でも、子どもの気持ちを私が代弁すれば
「お母さんのこと大好きだけど、
いつも1対1でいるのは勘弁してよ。
自分はもっと同じ年齢の子どもと遊びたいよ」と叫んでいるでしょう。

子どもがたくさんいた昔は自由に近所の子たちと遊んで
のびのびとした毎日でした。
今は、おもちゃの取りあいもしない。
子どもはケンカしても相手と遊びたいもので、
取ったり、取られて泣いたりしているうちに、
「じゃ、やっぱり渡そう」となり、
自然に自助、共助の気持ちが芽生えてくるのです。

自分が頑張ると同時に相手の能力を生かして助ける能力も大切です。
それは就職してからも大切な能力なのです。
人間の生きる力を作る大事な時期に、
そうした環境を、地域で作ってあげることが必要です。
   

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