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過去の放送

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2014年6月21日放送 堀田力さん(第1892回)

会場
長岡公民館あやめ会館
講師
さわやか福祉財団 堀田力

講師紹介

1934年京都府生まれ。
京都大学法学部卒業。
大阪地検特捜部、在米日本国大使館書記官を経て、
東京地検特捜部検事としてロッキード事件を担当。
1991年に57歳で退職後、弁護士・福祉の道へ。


ポイント第1892回「自分の力を地域で生かす」

人のために役立つ力をどれくらい持っていますかと尋ねると、
多くの方が謙遜して「そんなものないです」と答えます。

でも数えれば百や二百はあるはずです。
それを手帳にでも書いておけばいいと思います。
自信をなくしたとき、落ち込んだ時、それを取り出してみてください。
これもやれるあれもやれると改めて思いなおしてみれば、自信が戻ってきます。

座っているだけでも留守番が出来ます。
話を聞くだけの「傾聴ボランティア」もあります。
たいていの能力は経済社会(会社)の中で使ってはくれません。
たとえパソコンが出来ても、今はそれが常識で、
よほどの熟練がないと、それで雇ってくれることはありません。

つまり、能力がたくさんあってもそれでお金は稼ぐことはできず、
また、家庭でも持っている能力を十分に生かすことなく終わってしまうことが多いでしょう。
社会全体で考えても、人が頑張って身に付けた能力が生かされないことは
とてももったいなく、残念なことです。

地域社会では、困っていることがたくさんあります。
例えば、学校の勉強についていけない子がいたら、どうすればいいでしょう。
塾もありますが、塾は科目についていけない子を見るよりも、
ある程度より上の学力を身につけさせることを目的とします。
不得意なものは切り捨てていきます。

その子が楽しく学校に行けるようになるために苦手な科目を誰が教えるのか。
ふつうは親でしょうが、親は教える立場ではとても不適格なことが多いのです。
つい「早く」とせかしたり、「何で出来ないの」などと詰問したりするからです。

上手に教えることができるのは近所のおじいちゃんおばあちゃんではないでしょうか。
人の子だから出来ないからと言って怒る必要などないし、責任もありません。
「出来ないの?俺もそうだったよ」と同調してやれば、子供の方も安心します。
「自分はだめだ」などと思わずに済みます。

日曜大工が得意なら家の手すりを付けてあげたり、
車があれば病院に連れて行ってあげたり、
一人暮らしのおばあちゃんと一緒にご飯を食べてあげるのも喜ばれることでしょう。
寝たきりでも亡くなる直前まで編み物をしていたおばあちゃんがいました。

企業では使ってもらえなくても、
仲間の世界、助け合いの世界では、
どんな能力も生かすことが出来るのです。

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