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過去の放送

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2014年9月27日放送 立花龍司さん(第1906回)

会場
富士第一小学校(富士市)
講師
コンディショニングコーチ 立花龍司

講師紹介

1964年大阪府生まれ。22歳で指導者への道を選択。
1989年にコンディショニングコーチとして近鉄に入団。
1997年、日本人初のメジャーリーグコーチとしてNYメッツと契約。
筑波大学大学院でスポーツ医学の研究にも携わっていた。


ポイント第1906回「本当のチームワークとは」

いろいろな野球チームで組織論を学びました。
大学院では学問としてチームビルディングなどを研究しました。

本当のチームワークとは何でしょうか?

日本が世界の中で評価されているのは、
組織力、チームワーク、助け合いです。

それは今後もずっと続けていかなければなりませんが
、そこには負の副産物も生まれます。

綱引きの原理と言うものがあります。
従来の綱引きとは違い、
特別なマシーンにつながれた綱を3人で引きます。
初めに1人で引いてその数値を計ります。
例えばそれが100キログラムだったとして、
3人で引けば300キロになるはずですが、
実はそうならず、もっと低い数値になります。
もう一度1人で計っても同じ100キロです。

目をつぶって考えてください。
あなたは1人でバス停にいます。
そこへ1人の女性が通りかかり、目の前で倒れました。
買い物かごから荷物が飛び出して、靴も脱げてしまった。
あなたはどうするでしょう?

次に、今度はバス停に沢山の人がいます。
同じように女性が倒れたとします。今度はどうしますか?

別の場面です。
私が中学の先生で、あなたは中学生。
あなたは今日校則を破りました。
よって、罰として、今から1人で教室の中を
箒で掃除しなさいと私が言います。

次に、今度は1人ではなく5人が校則を破りました。
よって5人で掃除をしなさいと言います。
今度はどうでしょう?

バス停で1人のシーンでは、
あなたは迷わずその女性に大丈夫ですかと駆け寄っているでしょう。
でも沢山の人のいる前では
「自分だけがカッコつけてる」とか、
「誰かがやるだろう」とかいう思いが働きませんでしたか?

また、掃除の場面では、
1人なら勢いよく箒を動かしているのに、
5人だと小さい動きになっているのではないでしょうか。

ある社会心理学者の研究では、
1人で綱を引いた時を100%として、
2人で引くと93%に、3人では85%、
そして8人では48%まで数値が下がってしまったそうです。

これは無意識の手抜きと言われ、
人数が増えて責任が分散される結果、そうした現象が起きるのです。

組織でこういうことが起きると大きな損失です。

強いチームと言うのは複数でも100%の力を出せるチームです。
それを実践していたのが黄金時代の西武ライオンズでした。
そして、その秘密を知ったのは、私が近鉄を去ったあとのことでした。

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