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過去の放送

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2015年6月21日放送 ダニエル・カールさん(第1941回)

会場
沼津市民文化センター(沼津市)
講師
山形弁研究家・タレント ダニエル・カール

講師紹介

1960年アメリカ生まれ。高校時代、奈良に1年間留学。
大学時代にも来日し、大阪・京都・佐渡島で過ごす。 
大学卒業後、山形県に文部省(当時)英語指導主事助手
として3年間赴任し、山形弁をマスターする。


ポイント第1941回「人と人とのつながり」

東日本大震災から4年が過ぎました。

あの日、おらは東京の事務所にいました。

おらは消防士の息子だし、先生もしていたから、

中高生と一緒に地震が来た時の訓練はしていたのに、

新しいパソコンを使って一人で仕事をしていて、グラッと来たとき、

机の下にもぐらず、パソコンを押さえていました。

カリフォルニア生まれで大きい地震も体験しているから、

この揺れは東京が震源だと思い、

ツィッターで「地震、東京、ナウ」などと打って、テレビをつけてみたら

震源は遠く離れた東北。

仙台や山形が心配で、すぐにでも出かけたかったけど、

その前に情報を取ろうと思いました。

ツィッターは初め日本語でやっていたのだけれど、

ふと、在日外国人たちが状況をよくわからないのではないかと考え、

ニュースを英語に訳してフォロワーにこれを転送して下さいと頼んだら、

あっという間に何千人もの外国人たちに情報が送られました。

夕方になって、おらは出かける準備をしていました。

ヒッチハイクをしてでも、夜中でも、現地に行こうとしていたら、

あまりに無茶だと女房にストップをかけられました。

そして、「あなたがやっているツィッターが

外国人の唯一の情報源かもしれないよ」というので、

2週間それをやり続けました。

地震から4日目ごろ、電話が通じ、

外国人の友人から電話がかかってきました。

「ダニエル、どこまで逃げたらいい?大阪?沖縄?」と。

俺は不思議に思い、友人たちが見ている海外のニュースを見てみると、

デマや誤報だらけで風評が広がっていました。

デマや誤報は世界を駆け巡り、逆輸入の形で日本に入ってきていました。

何とかそれを食い止めようと頑張ったけど、今でもその風評は収まっていません。

ようやく東北にも去年から人が戻り始めたものの、まだまだ頑張らなければなりません。

東北6県は九州より広く、復興には時間がかかります。

津波にやられた海岸は4千キロ、

そこを6メートルから10メートルかさ上げするために、

コンベアーベルトを山から町中に通して、土を運ぶことができるようになりました。

それで、10数年かかると言われたかさ上げ作業は3年でできるという見通しです。

東北では、もう悲しむ時間は終わりました。

これからは全国から人が訪れてほしいと思います。

今行くと迷惑だなんてことはない、東北の人は強いのでいろいろ話もしてくれます。

現状を見て、おいしいものを食べ、温泉に入って、

お金を落としてください。そうすれば復興も早まるはずです。

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