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過去の放送

過去の放送

2015年8月16日放送 山田パンダさん(第1947回)

会場
清水白百合幼稚園(静岡市)
講師
ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ

講師紹介

1945年生まれ。福岡県出身。
1971年南こうせつ、伊勢正三と「かぐや姫」結成。
解散後はソロで活動。現在は全国での講演や東京都内の
小学校で非常勤講師として道徳の授業も行っている。


ポイント第1947回「地域のオアシス」

僕は保育園や幼稚園が大好きです。

そしてオアシスという言葉が好きです。

昔、夏になると里山でおじちゃんたちがステテコ姿で集まり、

土間で将棋なんか指しているところへ、

僕たち子供が遊びに行くことがありました。

大人の空間に子供が入って見ている、その空気感が素敵だと思います。

平成になって日々そんなことが少なくなっているように思います。

大人と子供の領域がはっきりと分かれてしまっているようです。

僕はよく子どもの目線で見る癖があります。

そうすると、少し今の世の中は窮屈な感じがします。

子どもたちがオアシスだと思える場所があればいいなと思っていました。

そして、僕は見つけました。

近所を散歩しているとき、

保育園建設予定地という立て看板が目に入りました。

ニュースでも見るように、子どもの声がうるさいからと、

反対する住民がいて、建てられないケースがよくあります。

僕は祈るような気持ちで出来て欲しいと願っていました。

そして、ついに完成したときはうれしくてワクワクしました。

出来てみると、その幼稚園はガラス張りで中が素通しです。

40代から30個くらいの幼稚園や保育園に出入りしていたのですが、

こんなのは初めてです。

おやつを食べたり、絵本を観たり、

唄ったりしているのが全部見えます。

ある男の子と目が合って、僕が手を振るとその子も手を振ってくれ、

そのあと全員が集ってきてジャンプして手を振ってくれました。

それからそこを通るたびに手を振りあうようになりました。

歌の途中でも中断してガラスの所にみんな集まってくるのです。

それでは先生が困るだろうと思いましたが、

先生は何も言わず、許して下さいました。

時には自分たちが読んでいる絵本を

ガラスに押しつけて僕に見せてくれたりもしました。

一番の感激は、いつもガラス越しの子どもたちがガラッと窓を開けて、

「お名前教えてください!」と聞くので、

僕が「山田のおじちゃんだよ」と言うと、「わかった」と言って、

それからは皆が「山田のおじちゃん」と呼んでくれるようになったことです。

そうして4ヶ月ほど経ったとき、

見ず知らずの僕に子どもたちが

「発表会があるので来てください」と誘ってくれたのです。

僕は自分の予定も見ないで「OK!」と答えていました。

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