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過去の放送

過去の放送

2015年8月23日放送 長倉洋海さん(第1948回)

会場
清水飯田小学校(静岡市)
講師
フォト・ジャーナリスト 長倉洋海

講師紹介

1952年北海道生まれ。
通信社勤務を経てフリーの写真家となる。
以降、世界の紛争地を精力的に取材。
2011年9月から12月にかけ、福島、岩手、宮城で取材、撮影した
「だけど、くじけない―子どもたちからの元気便」(NHK出版)を出版。


ポイント第1948回「「鳥のように、花のように~パプアニューギニアのシンシン祭から~]」

色鮮やかな飾りつけで踊る

パプアニューギニアの先住民の踊りを見たくて、

2013年に訪ねました。

地図でいえばミクロネシアの下のほう、

オーストラリアの上に雲のようにかかるニューギニア島という島です。

 ここは2つの国で、西半分はインドネシア領のイリアンジャ、

東半分がパプアニューギニアです。 

そしてその上半分がドイツ領、下半分がイギリス領でした。

ヨーロッパの列強によって島全体が分断されてしまったのです。

 マウントハーゲンという町で行われるのが、シンシンという祭り。

シンシンとはシング・ソングと言う意味だそうです。

 日本の1.2倍の面積のパプアニューギニアは、民族が800もあり、

山を1つ越えると別の民族が住んでいます。

 800の民族がいるということは、800の言葉があるという意味です。

わずか10数人の民族もあり、そこだけの言葉があります。

そして、それだけの民族がいれば土地などを巡っての争いもありました。

 シンシン祭の開催は観光目的でもありましたが、

それと同時に、戦いや民族を超えて親しみあう、平和のため、という目的があります。

つまりこの祭りはオリンピックと同じなのです。

祭り当日、大きな広場に様々な衣装に身を包んだ人々が集まります。

赤い羽根をつけ、顔にはペインティングをしています。

槍を持って踊る人たちもいます。

遠くの街から20時間もかけてトラックでやってくる人たちは、

その広場の周りでお化粧をし、次々に中に入って踊りはじめます。

芋虫のように全身を葉っぱで覆っている人は、森の精霊です。

昔の人と同じように踊ることで、昔の人と同じ気持ちになり、

その気持ちがまた未来にもつながっていきます。

太鼓が打ち鳴らされ、静かな生活とは違う、楽しく血が踊るような時間です。

パプアニューギニアの大半は稼ぎが1日2ドルと言われます。

でも、人々はおっとりとしていて明るく、人なつこく、いつも笑っています。

日本の震災を聞いて、バナナを届けてほしいと

日本人の所に届けにきてくれた人もいたそうです。

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