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過去の放送

過去の放送

2015年8月30日放送 山田パンダさん(第1949回)

会場
清水白百合幼稚園(静岡市)
講師
ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ

講師紹介

1945年生まれ。福岡県出身。
1971年南こうせつ、伊勢正三と「かぐや姫」結成。
解散後はソロで活動。現在は全国での講演や東京都内の
小学校で非常勤講師として道徳の授業も行っている。


ポイント第1949回「お宝コミュニケーション」

 僕にとって、子ども全般がお宝です。

自分自身もそうやって育ててもらったから当然そういうものだと思うし、

子どもがいるだけで人生は楽しいと思います。

 今は親子でも会話はメールなどで

コミュニケーションをとることが多くなっていますが、

僕は面倒でも直接足を運んで会話がしたいと思います。

職場でもコミュニケーションが大変ですね。挨拶しても返してくれないとか。

赤ちゃんの笑顔に接することは僕にとって百万馬力です。

ですから、僕は赤ちゃんの顔を覗き込むのが大好きです。

でも、いきなり行ったら怪しまれるので

遠くからお母さんに「元気に育っていますか」などと声をかけます。

ある赤ちゃんは、顔を覗くとバイバイをしたので、

邪魔されたくないのかなと思い、「バイバイだね」と言うと、

お母さんが「違うんです、ハイタッチしたいんです」と言いました。

僕は「え!赤ちゃんがハイタッチですか?」と言い、

モミジのような小さな手とハイタッチすると、

なんと手の小さいことか、そして僕の手は何と大きいことか。

その赤ちゃんがハイタッチの延長で僕の手を握り締めてくれました。

その時、「あ、手を洗っておけばよかったな」と思ったのですが、

お母さんは「大丈夫ですよ」と言ってくれました。

電車の中で、哺乳瓶をくわえていた赤ちゃんは、

僕が「おいしそうだね」と言って覗き込むと、

その哺乳瓶を僕に渡そうとしてくれたのでびっくりしました。

同じく電車の中で3歳くらいの女の子とお母さんの会話を聞いていると、

お母さん「今日楽しかった?」女の子「あんまり…」。

僕は「ああ、疲れているんだな」と感じましたが、

その二人の空間にはなんとなく幸せを感じたのです。

女の子の服にはご飯の食べこぼしがこびりついていて、

それをお母さんが何も言わずに手でごしごしと取っていました。

僕が帰ったらゆっくり休めますねと言うと、

お母さんは「いやこれからです」とおっしゃる。

どうやらそのお母さんは看護師。

その子はこれから2つ目の保育園に行くところだったのです。

「この子が頑張っているから毎日楽しいんです」と話したそのお母さんは、

僕にそう告げることで親子の信頼を確かめているように感じました。

先日、時々散歩中に声をかけていたお母さんと赤ちゃんに会うと、

「今日会えてよかったです。明後日横浜に引っ越しするんです」と言われました。

僕の家も知らないから

「挨拶したくてもできなかった、会えて本当に良かった」と言ってくれました。

空き家になったその家の前を通るたびに寂しい思いがわいてきました。

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