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2016年2月28日放送 鎌田實さん(第1974回)

会場
ツインメッセ静岡(静岡市)
講師
医師・作家 鎌田實

講師紹介

1948年東京生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。
諏訪中央病院名誉院長。地域医療に携わる傍ら、
イラクや東日本の被災地支援にも取り組む。
「がんばらない」、「大・大往生」など著書多数。


ポイント第1974回「健康で長生きの秘訣」

41年前、長野の茅野市の病院に赴任しました。

当時は秋田県に次いで2番目に脳卒中が多く、

17ある市の中でも茅野市は一番脳卒中が多い市でした。

介護保険がない時代、救命できても寝たきりの人の率も高く、

おばあちゃんやお母さんたち女性が大変な思いをしていました。

それに対して在宅で面倒を見ることも手伝い

いろいろな手を打っていましたが、

一番いいのは脳卒中で倒れないことだと思い、

「脳卒中で死なないために」という健康作り運動を始めました。

年に80回、地域を回って健康講座をやりました。

その結果、1990年には長野県男性が日本一の平均寿命になり、

2010年には女性も日本一になったのです。

健康作り運動でまずやったのが減塩でした。

日本食は世界的にもブームで注目されていますが、

塩分の多いのが欠点でした。

塩分は血圧、血管系疾患、心臓関係の病気、

胃がんなどとも正比例の関係にありますので、

塩分を減らすことから始めました。

そのために一番いい手応えを得たのは「具だくさん味噌汁」です。

これは地域の女性たちが考案してくれました。

講座にはいつも女性たちが来てくれましたが

男性はなかなか顔を出してくれませんでした。

味の薄い味噌汁など食えないという男性が多かったのですが、

僕たちがより多く出かけた地区のデータを見ると

脳卒中が減ってきたということを知り、

男性たちも次第に信用してくれるようになりました。

すると一気に「具だくさん味噌汁が」浸透しました。

それまでは1杯2グラムの塩分でしたが、

具だくさんにしたら0.7グラムになりました。

野菜が多いので野菜の摂取量も日本一になりました。

塩分を控え、野菜を多くとり、薄味にして、

いい油をとることが長寿の秘訣です。

いい油とはオメガ3が多く含まれる油です。

日本は魚の食文化が発達していることで

EPAやDHAの含まれる油を自然にとれていました。

クルミやエゴマなどにも魚と同じ成分があります。

また、昔からの食文化に寒天や荒野豆腐があります。

寒天は繊維の王様、高野豆腐はレジスタントタンパクと言って

コレステロールを下げてくれます。

ところで、長野が長寿日本一になるために

何が役立ったかを調査したところ、

「いきがい」ではないかと答えた人が多くいました。

仕事でも趣味でもいきがい持っていることが健康で長生きにつながるのです。

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