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過去の放送

過去の放送

2017年4月 2日放送 長倉洋海さん(第2027回)

会場
広見小学校(富士市)
講師
フォト・ジャーナリスト 長倉洋海

講師紹介

1952年北海道生まれ。
通信社勤務を経てフリーの写真家となる。
以降、世界の紛争地を精力的に取材。
2011年9月から12月にかけ、福島、岩手、宮城で取材、撮影した
「だけど、くじけない―子どもたちからの元気便」(NHK出版)を出版。


ポイント第2027回「祈り」

紛争地をはじめとして世界の国々に赴き、

普通の旅行では行けないような辺境の地、

アマゾン、グリーンランド、パプアニューギニアなどの奥地にも訪れました。

紛争地の中ではいつ死んでもおかしくない状況の中で

人々が懸命に生きようとする姿を見ました。

アフガニスタン、エルサルバドル、ベイルートなどで

生と死のはざまに置かれた人たちの祈りを撮ってきました。

スリランカでは少数派のタミール人と

多数派のシンハラ、ヒンズー教で激しい紛争が続きましたが、

近年やっと終わりました。

一番戦闘が激しかった場所でシャクナというところにいたのは、

キリスト教の聖書を持って祈っている女性でした。

私は「何を祈っているの」と尋ねると

「自分の子どもたちがもう戦いに巻き込まれないように」と話してくれました。

ミヒンタレーというスリランカ中央部の巡礼地は、

仏教が初めて降り立った場所という伝説があります。

中国の高僧が空を飛んできて丘の上にさしかかるとそこにたまたま王様がいて、

高僧が最初に話しかけたのが始まりだとのこと。

様々な仏舎利塔などがあり、ハスの花を捧げて祈る人がいました。

私が「なぜ」と聞くとその人は

「戦いで死んだ人たちがいいところに行けるように」と答えました。

アフガニスタンで出会ったマスードという指導者は

夜、祈りを捧げていました。

当時アフガンには北の大国から10万の軍が攻め入り、

宗教や文化をも壊そうとしました。

そして自分たちの言うことを聞かせようとしました。

マスードは戦いました。

しかし、戦えば罪のない子どもたちも犠牲になることがある。

どうしたらいいのか、そうした迷いの中で彼は祈っていました。

その祈りは神にその問いをぶつけるというものに近かったのかもしれません。

インドネシアにあるモスクでは

1000人以上の人たちが一堂に会して金曜の礼拝をします。

世界中でこうした祈りは続いています。

不安を乗り越え、心の平安を求めて。

世界中で祈る人々の思いが大きな力になること、

今の一瞬を大切にすることの大切さを祈る人々から学びました。

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