2018年2月25日放送 河村都さん(第2070回)
- 会場
- 御殿場市民交流センターふじざくら(御殿場市)
- 講師
- 子育てアドバイザー 河村都
講師紹介
東京都生まれ。幼稚園教諭を経て「おかあさんといっしょ」の
「うごけぼくのえ」コーナーのお姉さんとしてレギュラー出演。
企業で24年間人材教育に携わった経験を生かし、
現在は教員研修や保護者向け講演など幅広く活動。
番組で紹介した本
「子や孫にしばられない生き方」 著:河村都(産業編集センター)第2070回「孫ブルーにサヨナラ」
祖父母にとって孫ができるというのはとてもハッピーでわくわくする事です。
でも一方で不安もあります。
「娘から家事など全部頼られるかも。」
「孫の面倒を見る上で体力、経済面が続くのだろうか?」
という様な不安がどんどん大きくなって落ち込んでいくのです。
これを私は「孫ブルー」と名付けました。
今日は私自身が経験した孫ブルーの話をします。
今から三年程前、四十年間連れ添った最愛の夫が病で亡くなりました。
夫は生前「娘にもし孫ができたら自分が面倒を見る!
二世帯住宅に住んでいつも一緒にいたい。」と言い、家の設計図まで作っていました。
でもその夢は叶いませんでした。
夫が亡くなって一年後、娘から「赤ちゃんができた!」と電話がありました。
それも双子です。
私は仕事をしているので、「二人の孫をどのようにサポートしたらいいのか?」と
孫が生まれる前から不安になりました。
「離れて住むより一緒に住んだ方が家の行き来が軽減できる。」と考え、
亡くなった夫が残していた二世帯住宅の図面を基に家を建て替え、
娘夫婦と一緒に住む事に決めました。
でもリフォームが進むにつれ
「自分は孫の面倒を見る事が出来るのか?」
「今までは河村都という名前で人から呼ばれていたけど、
これからは『おばあちゃん』と呼ばれるのか?」など、
様々な思いで頭がいっぱいになりました。
そしてどんどん落ち込んでいったのです。
私は普段、とても元気で明るい人間です。
一緒に働いていたスタッフに落ち込んでいる姿など見せた事がありません。
でも私に元気がないことにスタッフは気付いていたそうです。
それくらい落ち込んでいました。
そして家が完成する頃、たまたま行った健康診断で初期のがんがみつかりました。
夫の死からずっと続いていたストレス、様々な変化が重なった結果かもしれません。
おかげ様で手術によりがんを取り除く事ができました。
そしてその時考えました。
「わたしのようなシニア世代には残りの時間が少ない。いつ何が起こるか分からない。
それならいつも明るく、楽しく、ハッピーに前を向いて生きなければだめだ!」と。
がんは悩んでいた私の背中を押してくれました。
もっと自分に正直にそして楽しく生きるようにと。
そこで娘夫婦と孫と一緒に住むにあたってストレスをためる事なく、
お互いが楽しくハッピーに生活できるようルールを決めました。
意外とトラブルになりやすい「お金」「体力」「時間」の三つについてです。
子や孫のことでトラブルにならないように、これらのルールをご紹介します。