2018年4月29日放送 藤原和博さん(第2079回)
- 会場
- 菊川文化会館アエル(菊川市)
- 講師
- 教育改革実践家 藤原和博
講師紹介
1955年生まれ。
1978年東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。
2003年より5年間、東京都内では義務教育初の
民間人として、和田中学校校長に。
著書「坂の上の坂」は12万部を超えるベストセラー。
番組で紹介した本
「10年後、君に仕事はあるのか?」 著:藤原和博(ダイヤモンド社)第2079回「10年後、君に仕事はあるのか?」
これからの10年間で社会の何が大きく変化すると思いますか?
高齢化とか少子化という答えが返ってくるかもしれません。
例えば高齢化について考えてみると、
11億人がIDを取ったインドの平均年齢は約27歳。日本は約47歳です。
この数字をみるとインドの社会は高齢化とは言えないと思います。
では、その国その国の事情に関係なく世界的に社会が変化するのは何か?
それは世界の50億人がスマホで繋がってしまうという事です。
スマホで繋がるというところがポイントなのです。
携帯は電話で繋がるだけですが、スマホは動画で繋がります。
映像で繋がるという事は、50億人の脳が疑似的に繋がるという事です。
さらにこのネットワークにこれからロボットとAIが繋がってきます。
AI武装したロボットと言ってもいいと思います。
皆さんのお子さんは「将来、ロボットと共生する世代」だと言われていますが、
既に共生は始まっています。
洗濯機や冷蔵庫も既にロボットと同じですよね。自動で仕事をしてくれるではないですか。
そのうち冷蔵庫は庫内の食品のバーコードを読み込んで賞味期限切れを教えてくれたり、
自動的に新しい商品を発注して古い商品を捨ててくれるようになるかも知れません。
こんな風に想像を膨らませると面白いと思います。
例えば、自動で掃除してくれるロボットが既に発売されていますが、
今は勝手に掃除をしてくれるだけです。
このお掃除ロボット、皆さんなら今後どのような機能が付けば買いたくなりますか?
まずは私の考えを言いましょう。
私は犬を飼っています。犬は定時に餌をやらなければなりません。
だから私が遠出をする時に勝手に餌をやってくれる機能が付いた
お掃除ロボットがあればいいなと考えます。
餌をやるだけではありません。
スマホを通じて私の声が犬に命令してくれる機能も付きます。
そしてカメラが付くとそのカメラを通して犬の世話だけでなく、
家の中を見る事ができるようになり防犯にも繋がります。
こう考えるとこれからロボットが人間に代わってやってくれる仕事がどんどん増えていくと思います。
無くなっていく仕事がある一方で、人間にしかできない仕事も新たに増えていく事が予想できます。
10年後、君に仕事はあるのか?皆さんも一緒に考えてみましょう。