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過去の放送

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2018年6月 3日放送 相田一人さん(第2083回)

会場
大井川公民館(焼津市)
講師
相田みつを美術館館長 相田一人

講師紹介

1955年栃木県生まれ。相田みつをの長男。1996年から相田みつを美術館の館長を務める。全国各地での講演活動や執筆活動などを行う。2024年、相田みつを生誕100年を迎えた。


ポイント第2083回「他人の物指し 自分のものさし」

父「相田みつを」は詩人であり書家でした。

自分で言葉を作って自分の筆で書にする。自作自演です。

音楽の世界で言えばシンガーソングライターみたいなものだと思います。

そんな父が書く文字や言葉は非常に優しいものが多いです。

難しい言葉を一切使いません。

だからといって書いてある事が単純かというとそうではありません。

結構複雑というか、難しい言葉で言うと複眼的な見方をしているのが父の特徴です。

その事をずばり表している作品を紹介します。


   他人の物指し 自分のものさし

   それぞれ寸法がちがうんだな


という作品です。

「他人の物指し」と「自分のものさし」が違うのは当たり前の事です。

でも当たり前の事を分かっていないと

自分の基準で一方的に物事を押し付ける事になり、けんかや争い事が起こります。

相手から見た自分、自分から見た相手、

つまり双方向で物事を考える事が大切だと言っているのです。

次の作品も同じです。


   人の批判はするけれど

   『おまえどうだ』といわれれば


この作品は、例えば仕事で他人が失敗した時、人は

「何であんな事もできないんだろう?」と簡単に口にして批判するのですが、

反対に「自分がその仕事を任された時はどうか?」という事です。

父は常に相手の立場に自分が立った時の事を考えていました。

それを裏付ける出来事としてこんな思い出があります。

小学生の頃、「教養という言葉はどういう意味か知っているか?」と父に聞かれました。

そして

「教養とは知識を身に付けるという事だけではないんだ。

いくら知識を身に付けてもそれは教養の一部である。

教養とはどれだけ相手の立場に立って考える事ができるかだ。」

と教わりました。

私には強烈な印象として残っている思い出です。

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