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過去の放送

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2018年12月16日放送 川村妙慶さん(第2109回)

会場
沼津市民文化センター(沼津市)
講師
僧侶・アナウンサー 川村妙慶

講師紹介

福岡県生まれ。真宗大谷派僧侶。
関西を中心にラジオ番組のパーソナリティーなどをつとめる。
ホームページで日替わり法話を更新し、
メールでの悩み相談にも応じている。

番組で紹介した本

「仏さまが導く 心が楽になる生き方」 著:川村妙慶(三笠書房)

ポイント第2109回「本当の優しさとは」

「優しさ」とはなんでしょう?思いやりでしょうか?

誰かの言う事を「はい、はい」と聞く事でしょうか?

例えば皆さんの目の前で誰かが苦しいと言っている時に

「大丈夫、何とかなるから頑張って!」と声を掛ける事が本当の優しさでしょうか?

仏教ではこの優しさの事を慈悲で例えます。

歎異抄(たんにしょう)という書物があります。

これは親鸞聖人という僧侶が亡くなって二十年以上経った頃、

弟子の唯円が親鸞聖人から生前直接聞いた事をまとめたものです。

その四章で慈悲について触れています。


「慈悲に聖道・浄土のかわりめあり。

聖道の慈悲というは ものをあわれみ かなしみ はぐくむなり。

しかれども おもうがごとく たすけとぐること きわめてありがたし。」


まず、聖道の慈悲というのは自分の力を頼りにして目的を達成する事です。

そして相手に対して同情していく心の事です。

しかしこれだけでは終わりません。


「しかれども おもうがごとく たすけとぐること きわめてありがたし」


つまり「あなたがどんなに相手に何かしてあげたいと思っていても、

思ったとおりに助けてあげる事はできませんよ。」と言っているのです。

詩人の宮沢賢治は、東北の農業学校で先生をしていました。

学校だけでなく農家にも出向いて指導をしていましたが、

なかなか農家の人との関係が上手くいきませんでした。

宮沢賢治は自分が「先生」という立場だから上手くいかないのだと思い、

先生を辞めて農家の人と一緒に生活しようとしました。

ところがそれでも上手くいきません。

宮沢賢治は農家の人に理由を聞きました。すると

「あなたは好きな道を選ぶ事ができる。

しかし私たちは生まれた時から農家であり仕事を選ぶ事ができません。

この苦しみ、悲しみがあなたに分かりますか?」

と言われたそうです。

この時、宮沢賢治は頭をパーンと打たれたように感じたそうです。

何とかして農家の人たちを幸せにしようとしたけれど無理だと分かった瞬間でした。

まさにそれが浄土に移りゆく「かわりめ」だったのです。

私自身にも「かわりめ」がありました。

この「かわりめ」を振り返りながら「本当の優しさ」について考えてみましょう。

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