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過去の放送

過去の放送

2019年3月24日放送 平野啓一郎さん(第2122回)

会場
大井川公民館(焼津市)
講師
小説家 平野啓一郎

講師紹介

1975年生まれ。北九州市出身。
1999年、京都大学在学中に「日蝕」で芥川賞を受賞。
2016年刊行の「マチネの終わりに」は
20万部を超えるロングセラーとなり、映画化も決定。

番組で紹介した本

「ある男」 著:平野啓一郎(文藝春秋)

ポイント第2122回「愛にとって、過去とは何か?」

皆さんの中に「まさに恋をしている真っ最中だ。」という人もいれば、

「遠い日の記憶だ。」という人もいると思います。

誰かを好きになった時、相手の過去について知りたいかどうか、

特にその相手が自分と出会うまで、どういう人と付き合ってきたかを

知りたいかどうかは人によって違うと思います。

知りたがる人もいれば、知りたくないという人もいます。

知りたくないという人の理由は、「知ると気になるから。」という事だと思います。

僕はどちらかと言うと相手の過去を知りたくない方でした。

好きになった女の子から

「昔、ガソリンスタンドでアルバイトをしている男の人と付き合った事がある。」

などと言われたとします。

するとガソリンスタンドに行く度にその女の子の過去が気になってしまいます。

別に嫉妬ではないのですが、知らなくても良かったのではないかと思う訳です。

自分の好きな人が過去に付き合っていた相手の情報は別として、

好きな人がどういった環境で育ってきたのか等、

相手の過去を知りたいという気持ちは誰にでもあると思います。

僕たちは誰かと出会って話をし、一緒に仕事をしていく中で

だんだんと相手に好感を持ち、好きになっていきます。

それだけで充分ではないのでしょうか?

何故、人は相手の過去を知ろうとするのでしょうか?

単純に考えれば、一つは相手の過去を知ることで、

その人の事をより深く理解する事に繋がるからだと思います。

例えば相手が、福岡県出身だと聞くと、

「だから辛子明太子があんなに好きなのか!」と腑に落ちる事もあります。

つまり相手の過去を知る事で接し方がわかってくるという事です。

しかし人は様々な人生経験を重ねます。

皆が皆、必ずしも素晴らしい過去、人に言える過去だけを持っている訳ではありません。

話したくない過去もある訳です。

私自身の経験も含め「愛にとって、過去とは何か?」考えてみたいと思います。

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