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過去の放送

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2019年4月21日放送 アグネス・チャンさん(第2126回)

会場
清水町地域交流センター(駿東郡)
講師
歌手・教育学博士 アグネス・チャン

講師紹介

香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。
上智大学、トロント大学を経て米国スタンフォード大学へ。
現在、歌手活動のほか、ユニセフアジア親善大使、
日本対がん協会「ほほえみ大使」などとして活躍。

番組で紹介した本

「わたしもぼくも地球人  -みんな地球に生きるひと Part4」 著:アグネス・チャン(岩波書店)

ポイント第2126回「東ウクライナ 忘れられた前線の子どもたち」

2018年、私は東ウクライナに行ってきました。そこはまだ戦争中の地域です。

ウクライナという国はロシアとヨーロッパの間に位置しています。

黒土といって土が非常に良く、植えれば何でも育つと言われています。

中でもひまわりの種の生産量は世界一です。

ウクライナの国旗は青色と黄色の上下二色だけでできていて、

上の青色は青空を、下の黄色は大地に育つひまわりの色を意味しているのです。

この様に豊かな国だからこそ、様々な勢力が自分のものにしようと昔から攻撃していました。

ソビエトの一部だったウクライナは、独立した後もロシアととても仲が良い国でした。

ところが2014年にウクライナ政権が変わり、

新政権はロシアではなくEU(欧州連合)の一員になりたいと主張したのです。

そんなウクライナに対し、ロシアは危機感を感じました。

ロシアとヨーロッパに挟まれたウクライナは、ロシアを守る最後の盾だからです。

重要な基地や港もウクライナのクリミアにあります。

そこでロシアは軍隊を出し、武力でクリミアを取ってしまいました。

その時、ロシアを非難する世論が世界中で起きましたが、結局そのままとなっていたのです。

私も時間とともにその事実を忘れていたのですが、実はまだ戦争は続いていました。

その地域がウクライナの東部にあります。

そこは、石炭が沢山取れるのでウクライナにとっては非常に重要な場所です。

そこには、血筋でいうと元々ロシア人だという人が多く住んでいます。

ですから「EUの一員にはなりたくない、親ロシアでいたい。」

という人がクリミア戦争の時に便乗して反乱を起こしました。内戦です。

「自分たちはウクライナから独立したいのだ。」と争っています。

私が訪問した時、内戦は4年も続いていました。

その東ウクライナで子どもたちに

「もしひとつだけ願いが叶うなら何が欲しい?」

と聞きました。小さな子どもたちは

「外で遊びたい」

と言いました。少し大きい子は

「平和が欲しいけれど...何が欲しいかわからない。

明日死ぬかもしれないし、今日の夜死ぬかもしれないし...

もう、今を大事に生きるしかない。」

と答えたのです。

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