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過去の放送

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2020年11月15日放送 竹下和男さん(第2205回)

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
子どもが作る“弁当の日”提唱者 竹下和男

講師紹介

1949香川県生まれ。香川大学教育学部卒業。
香川県・滝宮小学校の校長在職中、2001年に
子どもひとりで作らせる"弁当の日"を始める。
実践校は全国2400校以上に広がっている。

番組で紹介した本

「できる!を伸ばす 弁当の日 -親はけっして手伝わないで」編著:竹下和男(共同通信社)

ポイント第2205回「子育てを楽しくする こころのあり方」

コロナ禍で学校が休みになったときの出来事です。

私の「弁当の日」の講演を

中学生と小学生の娘さんがそれぞれの学校で聞いてくれたそうです。

学校が休みになってお父さんが「夕飯を作ってみるか?」と提案したところ、

2人は大喜びで毎日夕飯をつくることになりました。

自分で料理ができるようになりたいと思っていた子どもが、

親に認められて自由に台所を使える。

そして一生懸命作った料理を家族が食べてくれる。

そんな素敵な時間が始まりました。

両親が揃って帰宅する午後6時が「いただきます」の時間です。


大変な状況の中でも子どもたちはたくましく生きていけます。

今の状況を嘆くのではなく、この逆境をチャンスと捉えるにはどうしたらいいのか?

子どもたちに伝えるのは大人の役目です。

自分たちが作った料理を喜んでもらえる。

これは子どもの成長に大きなプラスとなります。


私はコロナ禍の期間に野菜を育てていて、たくさんのキュウリが採れました。

スーパーで売っているキュウリはまっすぐで長さも形も揃っています。

私は曲がったキュウリも愛おしくてキュウリでひらがなの形を作ってみました。

そうすると規格通りのまっすぐなキュウリよりも

曲がって変化のあるもの、サイズが違うもの、形が違うものが

いかに有効で自分たちの想いを込めるのに役立つかということがわかりました。

子どもも粒揃いではありません。ひとりひとり違います。

不揃いなキュウリから「みんなそれぞれ違っていい」ということを、

子どもは感覚として身につけていきます。

親が眉間にしわを寄せている姿をあまり子どもに見て欲しくありません。

何か困った状態になっても楽しいことは見つけられるんだと、

家庭や地域で子どもたちに見せてあげて欲しいと思います。


「五風十雨」という言葉があります。

五日に一回風が吹いて、十日に一回雨が降るという中国のことわざです。

完全に無風で毎日晴れればいいという訳ではなく、

風が吹くときもあれば、雨が降ることもある。

こうした環境でおいしい野菜は出来上がります。

子育ても自分が描いた通りの平穏な日常だけではなく、

思い通りにならないことや悔しくて涙を流すような場面が

結果的に子どもたちの人生の肥やしになっていきます。

失敗が許されないと思ったら窮屈で仕方なくなります。

親も責任を感じすぎることなく「ほどほどで良い」という感覚でいいと思います。

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