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過去の放送

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2021年8月22日放送 山﨑洋実さん(第2244回)

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
コミュニケーションコーチ 山﨑洋実

講師紹介

1971年静岡県生まれ。コーチングを学び、
ママ友達向けに「ママのイキイキ応援プログラム」を始める。
ママの特徴に合わせ豊富な事例を用いた講座が
クチコミで評判となり、全国各地で活躍している。


ポイント第2244回「存在を見留める」

私たちは誰もが自分のことをみとめてもらいたいと願っています。

ある時、通信販売でお風呂の洗剤を買いました。

それは画期的な新製品で一週間に一度洗うだけで汚れがきれいに落ちる。

でも普段使っている洗剤より高価なものでした。

この洗剤が届いた日、みなさんのお子さんが

「お風呂のお掃除をしてあげる」とお手伝いをかって出てくれました。

15分くらいすると風呂場から「お父さん、お母さん」と呼び声が聞こえたので

終わったのかなと思ってドアを開けてみたら...新しい洗剤が空になっていました。

さらに強力な洗剤を大量に使ってしまったので泡やぬめりが取れません。

そんな状況を目の当たりにしてみなさんはどんな反応をするでしょうか?

想像できるパターンはふたつ。『ほめる』か『怒る』かです。

多くの人はこのケースで『怒る』を選択すると思います。

「全然きれいになってないじゃない!」「この洗剤、全部使ちゃったの?」

大きな声で怒鳴ってしまう人が多いと思います。

お手伝いのつもりが、うまく洗えなくて怒られてしまいました。

子どもがどんな気持ちになるのか想像してみてください。

もちろん嫌な気持ちになりますよね。

では、その時に何と言われたら傷つかなかったでしょうか?

「一生懸命洗ってくれたんだね。」「お手伝いしてくれたよね。」

こうしたひと声を掛けられたら違うと思います。

私たちは普段「認める」という漢字を使います。

語源については諸説ありますが「見留める」と言われています。

「よく見て気が付いてあげる」という意味です。

きょうから心がけて欲しいのは、出来事やその結果に対して

怒ったり、ほめたりする『結果承認』ではなく、

プロセスの中にあるその子の成長や変化に気付いてあげる『経過承認』を優先することです。

そしてその変化や成長に気付いていることを声に出して伝えてあげてください。

先ほどのお風呂の場面では一生懸命やったのにきれいに洗えなかった...けれども、

「お手伝いしてくれるやさしい気持ちが芽生えているね。」

「ひとりで一生懸命頑張ってくれたね。」これが経過承認です。

その子の頑張りや成長を見留めてあげてください。

子育ては、こうしたちょっとした変化や成長に気づいて

じっくり味わうことができないとつまらなくなってしまいます。

わが子の成長を「見留めて」一緒に楽しめないとおもしろくありません。

逆に行動やその結果ばかりを見るとしんどくなってしまいます。

これは子どもたちに限らず私たち大人もそうです。

自分がうまくできなかったら結果を責めがちですが、

是非みなさんも自身のプロセスの中にある変化や成長を見留めてあげてください。

自分を、そして周りの人たちを「見留める」ことができるようになるとコミュニケーションの幅が広がります。

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