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過去の放送

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2021年12月19日放送 菊地幸夫さん(第2261回)

会場
相良総合センターい~ら(牧之原市)
講師
弁護士 菊地幸夫

講師紹介

中央大学法学部卒業。元司法研修所刑事弁護教官。
テレビでの法律相談やコメンテーターとしても活躍。
各地のトライアスロン大会へ出場するなど、
弁護士業務の傍ら、体力作りにも勤しんでいる。


ポイント第2261回「長続きする夫婦の秘訣」

きょうは夫婦について考えてみたいと思います。

「あなたが一緒にいて心が安らぐ人は誰ですか?」

生命保険会社や研究機関が実施するアンケート中にこんな調査があります。

30代の夫で「妻」と答えた人は、調査結果や私が持っている感覚でおよそ6割。

40代で7割、50代で8割...。

夫は年を重ねるにつれて妻に依存する傾向が強くなっています。

妻と寄り添って一緒にいたい、距離をさらに縮めていきたいと考えます。

一方、妻は平行線か、緩やかに下がっていく印象です。

妻はむしろ距離を取りたい、クールな感じです。

弁護士の立場から見てもこうした調査結果には頷けます。

こんな例がありました。

熟年夫婦の問題で妻から依頼がありました。

ひどい言葉や暴力があり、既に別居していた妻が離婚の調停を起こしました。

家庭裁判所での調停で夫から渡された手紙には妻への罵詈雑言が書いてあり、

それは便箋何枚にも及んでいましたがある一行に

「お前なしでは生きていけない...。」とひと言。

ここに本音が出ています。


日常の中にも実例はあります。

まじめな夫、会社が終わるとまっすぐ家に帰ってきます。

ところが妻は近所の友だちと趣味の集まりがあってそこへ行きたい。

妻は食事を準備して夫が食べ始めてから

「行っておいで。」と言ってくれたらすぐに出かけられるように

食事や風呂、全部支度をして準備を整えていました。

ところが夫が妻に話しかけるのは「ビール」の3文字のみ、

結局この日も妻は出かけられませんでした。

夫は妻が家にいないと気が済まないのです。


その一方で妻はマイペース、あるいはだんだんクールになっていくようです。

夫とある程度距離を取りたい、ある程度自立していたい、

自分は自分のペースで生きていきたいのです。


我が家は3人の娘たちが結婚や就職でそれぞれ独立。

気づいたら夫婦二人と雄の犬だけになっていました。

ある時、夫婦別室という話が出ました。

それまでは和室に布団を敷いて夫婦一緒に寝ていましたが

娘が使っていた部屋にベッドやタンスを新調して妻の部屋に。

そして夜は別々に寝るようになりました。

これが悪くないのです。

妻は妻で自分の部屋ができると趣味の道具や荷物を出しておいても迷惑がかからないし、

いちいち片づける必要もありません。

私もそうでした。

遅く帰った時、夫婦同じ部屋の頃は足音を忍ばせてそーっと入りますが

やっぱり妻を起こしてしまう、でも自分だけの部屋になったらその心配はありません。

さらにラジオをつけて深夜放送を聴くこともできます。

いい距離感だと思います。


お互いにお互いの時間を持って、お互いの空間をつくる、

家庭の中でもある程度、お互いに自立していくことが大切だと思います。

つかず離れずの適度な距離。

それが「長続きする夫婦の秘訣」なのかもしれない、そんな気がします。

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