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過去の放送

過去の放送

2022年2月20日放送 天達武史さん(第2268回)

会場
テレビ静岡(静岡市)
講師
気象予報士 天達武史

講師紹介

1975年、神奈川県生まれ。27歳で気象予報士試験に合格。「アマタツ」の愛称で親しまれる。2005年からフジテレビの朝の情報番組に出演。現在は、「めざまし8」の気象防災キャスターを担当。


ポイント第2268回「大切な人を守る天気予報」

相次ぐ寒波の襲来、そして豪雨の被害が同じ地区で繰り返される...。

取材の現場で感じることは確実に「時代が変わってきている」ということです。

こうした異常気象は「30年に一度の現象」と言われてきましたが

今や毎年起きてもおかしくない状況です。

確かにここ数年、雨の量や猛暑、そして竜巻の発生など

気象にかかわる現象が「極端化」しています。

今回の寺子屋は安全で安心な暮らしを守るヒントを天気予報からひも解きます。


「1時間の雨量」はよく耳にします。

その危険を示す目安が「1時間に50ミリの大雨」です。

50ミリ、コップに入れると底から5センチです。

しかしこれが1メートル四方の面積に降った量を

500ミリリットルのペットボトルに換算するとおよそ100本分、

重さ50キログラムになります。

これが広い範囲に及ぶと都市部の道路は排水機能が麻痺してしまいます。

ですから「1時間に50ミリの大雨」という予報が出たとき、

車の運転には危険が伴うことをよく覚えておいてください。


この1時間に50ミリを越える「短時間強雨」の年間の発生回数は

右肩上がりに増えていて40年前の1.4倍に上っています。

これは地球温暖化の影響とされています。

気温が上がると大気中に含まれる水蒸気や雲の量が増えるので当然、雨の量も増えます。

このためかつては「夕立ち」だった一時的な雨が「ゲリラ豪雨」に変わりました。

1度に降る雨の量が増え、アスファルトで覆われた地面も増えているため、

道路の冠水や家屋の浸水被害が増えました。

こうした災害を防ぐ第一歩は天気予報を正しく理解することです。

天気予報は、担当する気象予報士や放送する局によって違いがあるといわれます。

これは時間帯のズレが原因です。

予報資料は1日に3回、午前5時と11時、そして午後5時に更新され、

どの資料を使うかによって予報が変わってくることがあります。


ただ変わらないものがあります。それは時間帯を表す言葉です。

例えば、「夕方」は午後3時から午後6時を表します。

午後3時、夏場は最高気温が出てもおかしくない時間ですが既に夕方です。

季節が変わっても同じです。

天気予報の時間は3時間ごと午前4つ、午後4つのあわせて8つに区切られています。

中には午後6時から午後9時を表す「夜のはじめ頃」という表現もありますが

私は「お帰りの時間帯の6時から9時」に言い換えるなど工夫しています。

ちなみに午後9時から12時は「夜遅く」です。


天気予報の情報をもとに防災に活かしたい3Kは「気づく、考える、行動する」です。

雨の降り方がいつもとは違っていることなど、まず異変に気づくこと。

そして自分は避難するのか、家に留まった方が安全なのか考えること。

最後に実際に行動することです。

行動するためには自分がいる場所に関する情報や、

どんな対策が有効なのかを日頃から把握しておくことが大切です。

空模様や予報の情報を見て自ら気づき、考えて、実際に身体を動かしてみることが、

あなた自身や大切な人たちを守ることにつながります。

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