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過去の放送

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2011年11月19日放送 矢島稔さん(第1763回)

会場
静岡市立東源台小学校
講師
ぐんま昆虫の森名誉園長 矢島稔

講師紹介

1930年東京生まれ。昆虫学者。
東京の豊島園昆虫館を創設し、
多摩動物公園に日本初の昆虫生態館をつくる。
ぐんま昆虫の森園長を経て、2013年4月名誉園長に。
ラジオの子ども電話相談の回答者もつとめる。


ポイント第1763回「よみがえれ昆虫少年」

以前から、子どもたちに昆虫をたくさん見せたいと思っていたところ、
群馬県から、「里山で環境学習をやりたいので考えてほしい」と言う話がありました。
桐生市にある里山でしたが、見に行ってみると、手入れもしていなく、
クヌギやコナラといった雑木林に必要な木々もありません。
おまけに3メートルものアズマネザサが生い茂っていて、真っ暗でした。

これではダメだと、付近の住民などの協力を得て、3年がかりで昔のような里山を作りました。
群馬用水から水を引いて、棚田を作り、池や川、中央にちょっとした尾根もあります。
こうした里山というフィールドを持つ施設は、ぐんま昆虫の森が日本初でした。

開園して最初に考えたのは、子どもたちに、網を持たせることでした。
公共施設の多摩動物園では禁じられていましたが、里山ですから採集や持ち帰りも可能です。

幼児期から小学校低学年は最初に虫に興味を抱く年代です。
そのころに虫と触れ合う体験がないと、大人になって虫嫌いになってしまいます。

今困るのは、「虫をとってはダメ」と言われた人たちが大人になって、
自分の子どもが虫に興味を持っても、どうしたらいいのかわからないことです。
昔は糸を使ってトンボを取る名人のガキ大将がいて、それを見てみんな取り方を覚えたものです。
取ってからすぐ殺す子はいません。
一度は家で飼ってみます。
そうすると、餌はどうするのかとか、考えます。

私は昆虫少年を育てたいと思って里山の設計をしました。
青大将の頭をなでたり、赤とんぼが指先にとまるのを皆でじっと待ってみたり、
キャベツの葉を食べる青虫の背中の拍動を見たり、
子どもたちにとって、それらは辞典をながめていても感じられない貴重な体験です。

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