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過去の放送

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2008年11月15日放送 山元加津子さん(第1610回)

会場
菊川文化会館アエル(菊川市)
講師
作家・エッセイスト 山元加津子

講師紹介

1957年、金沢市生まれ。
富山大学理学部卒業後、小学校の先生を経て、
2014年3月まで石川県内の特別支援学校に勤務。
現在は作家、エッセイストとして活動。
旅行記、イラストなどの制作も行っている。

番組で紹介した本

「約束〜般若心経は愛の詩〜」
文・写真:山元加津子
発行:三五館(税込1,050円)


ポイント第1610回「"大好き"は魔法の言葉」

今日は、養護学校で出会ったかおりちゃんとななちゃんのお話をします。

かおりちゃんは喜怒哀楽の表情が少なく、声に出して表現することが困難なお子さんでした。彼女のお母さんは、かおりちゃんが言葉を発することは半ば諦めていて、「ママと呼んでもらえることはこの先無いだろう」と悲しそうに話していました。それでも私は何とか話せるようになってほしいと一生懸命接していると、少しずつ私に心を許すようになりました。

ある時、机の上の本が落ちたことに驚いてかおりちゃんが「あっ」と声を発したのです。私が思わず「ママ」と言うと、小さな声で「ママ」と言いました。このことをお母さんに伝えると、涙ながらに「かおりと先生の"大好き"という気持ちが奇跡を起こしてくれました」と言ってくれました。

"大好き"という気持ちの大切さは、ななちゃんからも教えられました。ななちゃんは初めての場所が苦手で、大声で叫ぶことで気持ちを落ち着かせているお子さんでした。そんな彼女が私の顔を見て「柔らかそうな顔しとる」と言ったことがあります。彼女は自分を受け入れてくれそうな人を常に探していたのだと思います。そして私のことをそのように思ってくれたのですね。ななちゃんが私のことを好きでいてくれることがとても心地よく"大好き"の力を改めて感じました。

自分を好きでいてくれる人が周りにいるということは何にも代えがたいパワーの源だなと思います。このことは養護学校の子どもたちがいつも教え続けてくれていることです。

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