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過去の放送

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2009年5月16日放送 灰島かりさん(第1635回)

会場
子育てセンターひだまり(掛川市)
講師
児童文学翻訳者 灰島かり

講師紹介

千葉県生まれ。国際基督教大学卒業後
化粧品会社のPR誌編集に携わる。
イギリスで児童文学を学び翻訳家に。
訳書「猫語の教科書」「ケルトの白馬」


ポイント第1635回「言葉のチカラ」

私は児童文学の翻訳の仕事をしてますが、翻訳から見えてくる子育ての話しをしたいと思います。

まず、翻訳をしていて最も難しい言葉は何だと思いますか?実は簡単な言葉ほど難しいのです。それは、「アイ」「ユウ」「ノー」の三つです。この三つが翻訳者泣かせなのです。

さて皆さんは「フェアー」と言う言葉ご存知ですよね。「フェアープレー」「フェアーな精神」の「フェアー」です。子供の本によく出てきますが、辞書を見ると「公明正大」「正しくて公平なこと」と出ています。皆さんが子育ての現場で、子供が本当に悪い事をした時に叱る言葉をおもちでしょうか。もしお子さんが弱い子をいじめてたら何と言って叱りますか?言って聞かせる自分も聞かされる子供も背筋が伸びるような言葉です。英語だと「イッツノットフェアー」で済みますが私達は何と言うでしょう。「そんな事をしたらお母さん悲しいわ」これって子供にききますよね。お母さんを悲しませる事は子供にとっても悲しいはずです。ところで、私は何て言うのかなと考えてみました。そして、自分は何と言われたくないかと考えたのです。それは「卑怯」と言う言葉でした。「卑怯」の なかに「卑しい」が入ってますよね。

私は「イッツノットフェアー」が外国の絵本に出てきたら、私は「卑怯な事はするな」と訳します。その言葉には、私の許せないと言う気持ちが含まれています。皆さんがどんな言葉を選ぶか判りませんが、お子さんを叱る時には自分自身の言葉で伝えてください。私達は言葉で生きてる人間ですから。

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