2009年9月26日放送 北村晴男さん(第1654回)
- 会場
- 常葉学園(静岡市)
- 講師
- 弁護士 北村晴男
講師紹介
1956年、長野県生まれ。
早稲田大学法学部卒業。
86年、司法試験に合格、弁護士に。
専門は、生命、損害保険法。
長野高校時代、甲子園を目指す。
第1654回「人生の甲子園を目指して 」
私は小さい頃から野球が大好きで、
夢中でプレーしていましたので、
野球を通して経験した事をお話したいと思います。
高校時代の目標は、当然、甲子園です。
私の入学した高校は、長野県の進学校でしたので、
予想としては、野球と勉強の両立をと思ったのですが違いました。
監督はスパルタ式で、練習に次ぐ練習で勉強する気になれず、
高校時代は野球に集中しようと決めました。学業の成績は、当然下位でした。
2年生の地区予選の時、チームはダークホースにあげられ、私もレギュラーでした。
練習の裏付けもあり、自信もあったのですが初戦で敗退。
こんなに練習しても結果は出ないのかと、悔しい思いでした。
それからの1年は、さらに練習、練習です。
その結果、3年生の時は、私の活躍もありベスト8に進出しました。
これで甲子園に行けると勝手に思い込んでいましたが、
残念ながら、ベスト8で負けてしまいました。
その試合が終わった後、監督に「君たちは、もう甲子園には行けないが、
これからの人生は長い。新たに人生の甲子園を目指せ」と言われました。
私には、もうひとつの甲子園がありました。
それは、司法試験に受かり、弁護士になることです。
しかし、大学では高校時代の反動か遊んでしまい、司法試験は8回目の挑戦で合格しました。
なぜあきらめなかったのかと言われれば、ひとつには厳しい練習に耐えた自信、
もうひとつは、また負けたままで終わっていいのかという気持ちでした。
お子さんがスポーツに熱中していたら、応援してください。
それで得るものが、どれだけ大きなものなのかを私は知っているつもりです。