2010年2月20日放送 高木美保さん(第1675回)
- 会場
- 森町文化会館
- 講師
- タレント 高木美保
講師紹介
1962年生まれ。
フジテレビ「とくダネ!」のコメンテーターとして出演中。
98年、栃木県那須高原に住まいを移し、農業にも取り込む。
第1675回「命とふれあい学ぶ」
栃木県那須高原に移り住んで12年になります。
初めて土を掘り起こした時は、
石ころだらけで大変な思いをしました。
最初に収穫して口にしたのはトマトでした。
今までは食べる前には「いただきます」と、常識として言わなければならないと思っていました。
しかし、このとき心の底から「いただきます」という気持ちを実感しました。
それは土を耕し、自分で作った「命」を頂くという感動でした。
最近は、友人が子供を連れて那須高原まで手伝いに来てくれるようになりました。
今、日本各地で子どもの農業体験が盛んになりましたが、私は田植えや稲刈りだけでなく、
途中の草取りや虫退治を体験してもらいたいと思っています。
私もそうでしたが、草取りや虫退治のことを知らないと、
人間が生きていくためにどれだけ生き物の力を借りているのか、
どれだけ生き物の命を犠牲にしているのかがわからないと思います。
私は化学肥料や農薬を使わないので、苗が成長してくると、タニシやカエル、
どじょうなど多くの生き物が集まってきます。
でも、その中には害虫もいますし雑草も生えます。
おいしく食べるには、虫を殺したり雑草を駆除したりしなければなりません。
この事を、お子さんに知ってもらいたいのです。
手伝いに来た子どもに、野菜についた虫を取り除いてとお願いした事があります。
最初は触るのが嫌だと騒いでいましたが、そのうちに自分が食べるのは半分にして、
残りは虫さんに残すと言ったのです。
多分、この子は贅沢をせず、命や食べ物を大切にする大人になってくれると思っています。