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過去の放送

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2010年8月 7日放送 古田敦也さん(第1699回)

会場
牧之原市榛原中学校
講師
元東京ヤクルトスワローズ監督 古田敦也

講師紹介

1965年兵庫県生まれ。
立命館大学卒業。
ヤクルトスワローズ一筋で現役を過ごし、
「ID野球の申し子」と評される。
4度の日本一に貢献。
シーズンMVP2回。
2005年には2000本安打達成。
選手兼監督も務めた。

番組で紹介した本

「優柔決断のすすめ」
著:古田敦也 
発行:PHP新書(735円)


ポイント第1699回「“優柔決断”のすすめ」

私はキャッチャーでしたので、1試合で150回前後、
投手にサインを出さなければなりませんでした。

サインを出すのには根拠があります。
どの玉で勝負するのか、どのコースを攻めるのか、
しかも投球間隔が15秒から20秒ですので、その間に考えなくてはなりません。
決断の連続でした。

高校を出たばかりの選手に指導をすると、
アドバイスが届いていないなと感じる事が、よくありました。
そんな事は知っているという顔をされるのです。
最近の若い選手は、ネットや本で調べて野球の知識はあります。
野球は相手のあるスポーツですから、相手の心理や駆け引きが大切なのに、
知っているつもりになっているのです。
経験不足で頭でっかちなので、実戦で迷っている若い選手を何度も見ました。
私は、その選手の持っている情報を聞き、何が必要で何がいらないかを教えました。
知っている情報を捨てるのは大変かもしれませんが、
野球で大切なのは決断、即決のクセをつける事です。

私の師匠は、野村監督です。
「なぜ、あんなサインを出したんだ」と毎日のように怒られていました。
そんなことが続くと、サインを出すのが怖くなります。
私は迷うと、ベンチの野村監督の助けを借りるようになりました。
ピンチになるとベンチを見るのが習慣になりました。
ある時、迷って監督を見ると、目をそらすのです。もう一度見ても同じでした。
その時気づきました。監督も迷っているのだと。
何でも判っている監督が迷うのだから、私が迷うのは当たり前、
そう思ったら目の前が開けました。
それから、自信をもってサインを出すようになりました。
私が野村監督から自立した瞬間です。

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