2017年3月19日放送 山﨑洋実さん(第2025回)
会場 | 浜松学院大学付属幼稚園(浜松市) |
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講師 | コミュニケーションコーチ 山﨑洋実 |
講師紹介 | 1971年静岡県生まれ。コーチングを学び、 |
会場 | 浜松学院大学付属幼稚園(浜松市) |
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講師 | コミュニケーションコーチ 山﨑洋実 |
講師紹介 | 1971年静岡県生まれ。コーチングを学び、 |
ある親子の会話です。
私の息子と同級生の女の子、はるかちゃんのお母さんは、
はるかちゃんを連れてファミレスに行ったとき、
昼時で混んでいて順番を待っていると、
レジの横にあるおもちゃ売り場の人形がはるかちゃんの目に止まりました。
はるかちゃんは「お母さんこれ、可愛い!」とそれを手に取って言いました。
するとお母さんは「もう、やだ。似たようなおもちゃ持っているでしょ。
それにあんたすぐに飽きるでしょ。今日は買わないから、置いてきなさい。」と
矢継ぎ早に言ったのです。
このように1つ言ったら10返すのがよくあるパターンです。
そしてここでは「置いてきなさい」という行動の指示が入ります。
この会話には1つも「YES」がありません。
もしお子さんが「これ、可愛い」と言ったら
ひとまず「ほんとだね、可愛いね」と言って下さい。
一度「YES」を送ってあげること、
特に感情の言葉が出たら必ずそうすることです。
例えば、お子さんが
「今日、学校で友達と鉄棒やっていたら逆上がりができたよ。
嬉しかった」と言ったら、「嬉しかったね」と返すのです。
もし、パートナーに「今日、家をきれいにしておけよ」と言われたら
無理だと思いませんか?
行動は自分で決めたいものです。
「ダメダメ」でなく一度は「YES」と言いましょう。
自分の子どもに落ち着きがないと思っても、
その子が隣の子どもだと仮定したらどうでしょう。
そのお母さんに何と言いますか?
たぶん「いいじゃないの、元気が良くてはつらつとして」などと言うでしょう。
事実は1つ、見方は2つとも言います。
自分の子の時にはマイナスな意味づけをし、
他人の時はプラスの意味づけをしていることがあるのです。
子育てにおいて「やめなさい」とか「落ち着きなさい」とか
「それじゃ困るよ」などと言っていますが、
困るのは本人であって、本当に困るかどうかも分かりません。
「困ったら変えればいいよ」と言ってあげましょう。
沢山の「YES」をもらって育った子は自己肯定感を得て、
壁にぶつかっても「何かやれそうだ」という自信を持つことができるのです。
それは『安心感』と言い換えてよいものでしょう。