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過去の放送

2019年6月16日放送 原坂一郎さん(第2134回)

会場 認定こども園 さくら台幼稚園(富士市)
講師 こどもコンサルタント 原坂一郎
講師紹介

神戸市生まれ。23年間の保育士勤務を経て、
2004年「こどもコンサルタント」として独立。
笑いと笑顔をキーワードに、子育てに関する講演を
全国で展開。日本笑い学会の理事も務める。

番組で紹介した本 オーディオブックCD 「子どもの本当の気持ちが見えるようになる本」 著:原坂一郎(パンローリング)

第2134回「子どもの言葉翻訳機」

子育てが一番難しい時期は、2歳から4歳頃だと思います。

私に子育ての悩み相談を寄せられる方の半分以上は

2歳から4歳のお子さんをお持ちの親御さんたちです。

この時期はイヤイヤ期や反抗期などと呼ばれています。

私が保育士として2歳児クラスを担当していた時こんな事がありました。

ある男の子が着替えをする時、私はボタンを留めてあげようとしました。

するとその子は「自分で~!」と言ってのけ反り、嫌がりました。

またある時、今度は女の子に給食を食べさせてあげようとスプーンを口に持っていくと

「いや~!」と言って私の手を払いのけました。

私はなぜ子どもが嫌がるのか全くわかりませんでした。

しかし保育士を長年やっていた私の脳の中に

「子どもの言葉翻訳機」とでも言っていいものが備わってきました。

目の前の子どもが本当に言いたい事は何なのかが分かるようになってきたのです。

実は子どもたちは、自分の小さな希望を口にしているだけでした。

「ノーサンキュー」と言っているのです。

先程の男の子の「自分で~!」という言葉も、反抗しているのでも、

嫌だと言っているのでもありません。

「先生ありがとう。でも自分でやってみるよ!」と言いたかっただけです。

スプーンを払いのけた女の子も「ありがとう。でもそれ苦手なの。」と言っているだけだったと思います。

大人も自分の小さな希望を叶えたい時や、申し出を断りたいと思う場面があると思います。

でも大人は伝え方が上手です。例えば荷物を持っていて、

人から「お持ちしましょうか?」と言われた時、「自分で~!」とは言いませんよね。

「ありがとうございます。大丈夫です。」と返します。

自分が嫌いな食べ物を「いかがですか?」と勧められた時も手で払いのけたりしません。

「ありがとう。でもそれ苦手なの。」と上手に断ります。

子どもは表現方法において言葉不足なだけです。

だから大人と子どもの間にトラブルが起こるのです。

「子どもの言葉翻訳機」を使うと、子どもが本当に言いたい事が見えてきます。

では、どうすればこの「子どもの言葉翻訳機」を手に入れる事ができると思いますか?

一緒に考えてみましょう。

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