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過去の放送

2019年6月30日放送 原坂一郎さん(第2136回)

会場 認定こども園 さくら台幼稚園(富士市)
講師 こどもコンサルタント 原坂一郎
講師紹介

神戸市生まれ。23年間の保育士勤務を経て、
2004年「こどもコンサルタント」として独立。
笑いと笑顔をキーワードに、子育てに関する講演を
全国で展開。日本笑い学会の理事も務める。

第2136回「イライラはニコニコのもと」

滋賀県と言えば琵琶湖ですよね。

さて琵琶湖は滋賀県の面積のおよそ何パーセントを占めているでしょうか?

答えはおよそ16パーセントです。

30パーセント以上あると感じた人も多いようですが、実際はそんなに大きくありません。

思ったより大きな割合に感じるというのは子どもと接する時も同じです。

「人は目立つ少数派に囚われやすい。」という事を私はこのクイズから伝えたかったのです。

例えば、子どもに16個の困る事があったとしましょう。

でも実は、その背後に84個の良い部分があるはずなのです。

しかしその84個にはなかなか目が行きません。

客観的に捉えれば16パーセントというのは、そんなに気にしなくてもいいパーセントとも言えます。

私が保育士をしていた頃、2歳児までは1人が受け持つ園児の数もそんなに多くなく、

複数の保育士で連携して子どもを見ていました。

ところが3歳児からは、1人の保育士で20人いるクラス全員の面倒を見なければならないのです。

初めて3歳児を担当した4月のある日、昼寝のためにパジャマに着替えさせなければならず、

ロッカーに行って着替えるよう子どもたちに指示をしました。

ところが、子どもたちは私の言う事を全然聞きません。

それどころか、せっかく敷いた布団の上で暴れ、好き放題やっていました。

そんな事が毎日のように続いて私は疲れ果ててしまい、

最後は子どもたちに着替えるよう指示したあと教室の後ろで壁にもたれかかっていました。

その時、子どもたちを見ていて私は大きな事に気が付きました。

私の言う事を聞かずに暴れている子は、20人のうちのたった4、5人。

残りの子どもはロッカーに行って着替えようとしてくれていたのです。

私自身が、「このクラスの子どもたちは言う事を聞かない子どもばかりだ!」

と決めつけていた事に初めて気付いたのです。

これは少数派ばかりに気をとられていたわかりやすい例です。

どうしても子育てをしている時は、子どもの悪いところばかりに目が行ってしまいます。

そしてイライラしてしまうのです。

そんなイライラをニコニコにかえるにはどうしたらいいのか、皆さんと一緒に考えたいと思います。

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