2013年5月25日放送 山田パンダさん(第1839回)
会場 | 裾野市生涯学習センター |
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講師 | ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ |
講師紹介 | 1945年生まれ。福岡県出身。 |
会場 | 裾野市生涯学習センター |
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講師 | ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ |
講師紹介 | 1945年生まれ。福岡県出身。 |
保育園や幼稚園に20年ほど前から出入りしていますが、
最近大人と子どもとの間のキャッチボールが減っている気がします。
よく、公共の施設で、「未就学児童入場不可」などという看板を目にします。
大人は大人、子どもは子どもということでしょうが、
私は自己判断にゆだねてもいいのではと思います。
私の講演には、子どもにも来てもらいます。
講演の間、通路を歩き回ったり、時々私の言葉に反応して、
元気なあいづちをくれたりして、楽しいです。
あるとき、子どものプレイルームで実験的に講演をして欲しいといわれ、初めてやりました。
そこは大人と子どもの共通の空間ですが、講演内容は大人向けです。
でも、話が進むにつれ、
大人たちの雰囲気を敏感に察知した子どもたちの声がだんだん小声になっていきました。
学校の運動会も昔は大運動会と「大」の字がついていて、
最後の種目は地域の大人たちのリレーがありました。
近所の八百屋のおばさんや農家のおじさんが走るのを見て、大いに盛り上がりました。
学校帰りには駄菓子やさんに寄って、買い物はしなくても、色んな話を聞いてもらいました。
紙芝居屋さんは地域の大スターでした。
水あめをなめながら聞くおじさんの名調子はまさに劇場でした。
そして畳屋の職人さんは、私たちの目の前ですばらしいパフォーマンスを見せてくれました。
今、インターネットで子どもたちは生身でない、バーチャルと触れ合っています。
学校が昨今、キャリア教育に目覚めて、社会人を呼び、
読み聞かせやスポーツなどを生徒と一緒にやりはじめました。
私も「ゲストティーチャー」として都内の学校に関わっています。
大人が学校に入ることで、子どもの価値観も変わります。
山形県のある中学での講演会では、村祭りの一環として村中の人たちが集まっていました。
そこには、昭和の香りがしました。
小中学校を地域のシンボルとして、卒業しても関わっていくようにすれば、
大人と子どもの元気のキャッチボールが盛んになり、
ひいてはいじめの防止にもつながると思います。
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