2015年8月 2日放送 衛藤信之さん(第1945回)
会場 | 菊川文化会館アエル(菊川市) |
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講師 | 心理カウンセラー 衛藤信之 |
講師紹介 | 日本メンタルヘルス協会代表。 |
会場 | 菊川文化会館アエル(菊川市) |
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講師 | 心理カウンセラー 衛藤信之 |
講師紹介 | 日本メンタルヘルス協会代表。 |
人生の幸せを見つける方法を考えてみたいと思います。
と言っても、僕の中に答えがあるわけではありません。
「山のあなたの空遠く、幸い住むと人の言う」という詩がありますが、
未来の夢はセレブな生活とか、有名になるとかで、
そのための今日は単なるレールの枕木という人もいます。
僕は人生というのは目的へのプロセスがすごく大事だと思います。
枕木だと思っているこの今日のこの瞬間が2度と帰って来ない瞬間なのです。
僕は家族に恵まれなくて、それが嫌で父との関係が悪くなりました。
父は女性を次々と変えて、僕がお姉さんやおばさんと呼んだ人がいました。
だんだんうまくいかなくなり、大分の祖母の所に預けられました。
父親が嫌なので父の会社は継がないと決め、心理学の勉強を始めました。
父は大反対。心理学で何がわかる、心理学で生活ができるものか、お前はわかっていないと。
僕は反発してアメリカに行きました。
アメリカではあるとき、友人がパブに誘いました。
でも僕は「父がお酒のみだったので好きじゃない」と断りました。
また別のある時、ボーリングに行かないかと誘われても
「父が大好きなスポーツだから」と断りました。
そんな僕に、アメリカで指導してくれていた先生がこう言いました。
「ノブはパパが大好きだね」と。僕は「嫌いって言っていますよね」と答えました。
でもその先生は「毎日お前から何回パパの話を聞かされると思う?」と聞いたのです。
そう、ぼくは気づかずにいつも父を連れていたのです。
そして先生は、「ノブ、現在を英語ではPRESENTという。贈り物という意味もある。
今日生きているだけで素晴らしいプレゼントをもらっている。
24時間をどういう風に考えるかは自由だ。
パパがお前に“俺を思い出せ”と言ったのか?
過去を引きずり出して嫌な気分になっているのはお前の問題だ。
これからもパパを連れて歩くのか?」と言いました。
ショックな1日でした。
心理学では愛情の反対は憎しみではありません。
愛情の反対は、その出来事をプラスに変えて楽しむということです。
出来事は皆さんを苦しめない。皆さんが見方をどう変えるかなのです。