2016年2月14日放送 平光雄さん(第1972回)
会場 | 吉永第二小学校(富士市) |
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講師 | 社会教育家 平光雄 |
講師紹介 | 1957年生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「悩んでいた母親が一瞬で救われた子育ての話」 著者:平光雄(致知出版社) |
会場 | 吉永第二小学校(富士市) |
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講師 | 社会教育家 平光雄 |
講師紹介 | 1957年生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「悩んでいた母親が一瞬で救われた子育ての話」 著者:平光雄(致知出版社) |
自分の子が夢や志を実現できる子であって欲しいと、
親なら誰もが思うことでしょう。
保護者の方の集まりで「どんなお子さんにしたいですか?
ひとつだけ形容詞を選んでください」と聞きますと、
皆さんあれこれ迷います。ゴールが見えていないのです。
人気がある答えは「明るい子」とか「優しい子」とか「賢い子」などですが、
子育ての目的を改めて考えてみると、
1人で生き抜いていくのが究極の目的であり、
1つだけ選ぶなら「強い子」または「逞しい子」ではないでしょうか?
たぶん100年前の親ならそのように即答するでしょう。
それでは何に対して強く逞しいのかというと、失敗や挫折、壁に対してです。
グリーフデュケーション(悲しみの教育)と言う言葉をご存知でしょうか?
誰にでも起こる親しい人との別れを、前もって学習しておこうというものですが、
これと同じことが挫折や失敗と言うものにも有効なのです。
多くの人は、努力と成長と言うのは正比例すると思い込んでいます。
幼稚園前のシングルエイジの子どもはそうかも知れませんが、
小学校に入るとそうはいきません。
努力してもなかなか叶わないことを当然と思わずに、
おかしいことと思ってしまうと「自分はもうだめだ」と感じてしまいます。
スポーツの世界でもプラトー(高原)と言って、
技術の上達は一直線のグラフではなく、
階段のように一定の時期止まることがあります。
どんなに努力してもそういう時期が来るのです。
これを知っていることで救われたアスリートはあまたいると思います。
挫折や失敗や伸び悩みは極めて普通に起こるのだと
知っているかどうかが大切で、
それによってこの時期をうろたえることなく過ごせるのです。
これを教えるのにとてもいい材料があります。
それは偉人伝です。
どんな偉人もまっすぐに伸びて偉人になった人はなく、
むしろどの偉人も大きな挫折や失敗を経験している。
エジソンの1万回の失敗、リンカーンの落選の連続などが良い例です。
何事もまずは「よーし(やるぞ)」から始まり、「(実際に)やる」、
「続ける」、「壁、失敗、挫折(にぶつかる)」、「(でも)あきらめない」「(さらに)続ける」。
その結果、偉人が生まれるのです。
偉人になるために必要なのは、「あきらめないで」「続ける」ことなのです。