2016年11月20日放送 清水国明さん(第2009回)
会場 | 雄踏文化センター(浜松市) |
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講師 | タレント・河口湖自然楽校楽校長 清水国明 |
講師紹介 | 1950年福井県生まれ。 |
会場 | 雄踏文化センター(浜松市) |
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講師 | タレント・河口湖自然楽校楽校長 清水国明 |
講師紹介 | 1950年福井県生まれ。 |
自然を教育の中に取り入れようと言う立場で大学の教壇に立ったり、
所沢市の教育委員を務めたりしています。
自然の中での過ごし方や、災害などの際にどう生き抜くかを、
アウトドアのノウハウを使って伝えています。
芸能界も長くなりましたが、上げ底というのか、
タレントがテレビなどで何かすごい体験をしている姿が出てきても、
それはスタッフやスポンサーなど、
沢山の人たちが事前に準備をしているのであって、
1人で出来るものではないのです。
1人になった時に何が出来るのかを考えて、
瀬戸内海の無人島を手に入れました。
9人の仲間と一緒に買ってここでどう暮らせるかを試すことにしたのです。
そして、さっそく田んぼを作りました。
稲を植え、稲刈りをして脱穀機を借りてきていざ脱穀してみたら、
なんと中身が軽すぎてほとんど風に飛ばされてしまいました。
残ったのは手のひらに乗る程度。
自分で作るとはそんなことなのだと実感しました。
魚は自分で釣ります。
野菜も作り、調味料は魚と塩で醤油を作ります。
ログハウスを建て、ソーラーパネルを海岸に据え付けました。
電気は送電線がないので売ることは出来ず、自分たちで全部使います。
3軒分の電気がまかなえます。
水は地面を100メートル掘って井戸を作りました。
島の名前は「ありが島(とう)」とつけました。
ありがとうの反対語は「当たり前」だそうです。
ありがとうは「有り難し」から来ていますから、
それに気づくことが出来なければ「あたりまえ」になってしまうのです。
この「ありが島」に来ると、ただ不便さを感じているだけですが、
1週間も滞在して自分の家に戻った途端、
暑さ寒さもなく、虫もいない、
そんなことに感動して、メールをくれる人たちがいます。
豪華なリゾートに1週間滞在して家に戻ったら、
逆にがっかりするでしょう。
それよりも、毎日の生活に感動し、
感謝できるほうがいいのではないでしょうか。
ありが島の名前の由来はそんなところから来ています。
ゆくゆくは僕の友人たちもこの島にやって来て、何をしてもいい、
老人が好きなことをして自由に過ごせる島にしようかと考えています。