2017年8月 6日放送 馬場雄二さん(第2044回)
会場 | 認定こども園さくら台幼稚園(富士市) |
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講師 | ヴィジュアルデザイナー・東北芸術工科大学名誉教授 馬場雄二 |
講師紹介 | 東京芸術大学大学院修了。 |
会場 | 認定こども園さくら台幼稚園(富士市) |
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講師 | ヴィジュアルデザイナー・東北芸術工科大学名誉教授 馬場雄二 |
講師紹介 | 東京芸術大学大学院修了。 |
一時間が長いと思う時と、短いと思う時があります。
時間の長さの感じ方はその時々によって異なりますが、
どうせ生きるなら気持ち良く生きたいですよね。
私はその気持ち良く生きる生き方や気分を
「わくわく」という言葉で表現します。
今回のタイトルには二つのキーワードが隠れています。
一つ目のキーワードは「わくわく」です。
辞書などで意味を調べると
「期待・喜びなどで心がはずみ、興奮ぎみで落ち着かないさま」
と書かれていました。前半部分は良いのですが、私は後半の
「興奮ぎみで落ち着かないさま」の部分が気に入りません。
「わくわく」という言葉に否定的な部分は無いと思っているからです。
若者を中心によく使われる「ヤバイ」という言葉は、
昔は否定的な意味で使われていました。
しかし今では「良い!」という意味で肯定的に使われています。
言葉は生き物と言われますが、
時代によって使い方が変わるのはよくあることです。
これと同様に「わくわく」という言葉も
肯定的な意味だけになって欲しいと思います。
「わくわく」しながら生きると人生がとてもうまくいきますよ。
もう一つのキーワードは「デザイン」です。
「デザイン」というのは「見た目を良くする」とか
「飾る」という様な意味で使います。
しかしそれは「デザイン」の一部の側面であって、
実は「計画する」という意味もあります。
「計画する」というのは、
ある課題に対して「解決する」ということでもあります。
形や色彩を変えただけで
大きく異なる印象を与えるのが「デザイン」です。
憂鬱な顔をした絵も、暗い色から明るい色に
変えるだけで幸せそうに見えます。
他にも、「8+2=10」「9+1=10」「9+5=2」
これらの数式の意味がわかりますか?
普通の足し算として考えると
「9+5=2」は成り立ちませんね。
ところが、これを時計に置き換えて考えてみてください。
「8+2=10」は10時。「9+1=10」も10時。
そして成り立たなかった「9+5=2」も、
9時から5時間経てば2時になるんです。
このように色々な物事を多角的に考え工夫する。
「わくわくする生き方をデザインする」というのはそういう事です。