2007年10月20日放送　中山靖雄さん（第1556回）

第1556回「生まれただけですごいんだ」

私は今回の放送でテレビ寺子屋出演２４回目になります。１０年以上前から出演しているわけですが、その頃は子どもが思春期で問題を抱えていた時期でした。

私には息子が４人いるのですが、これがなかなかの悪ガキで、我が家では、“一難”ならぬ「一男去って、また一男」と言っていました。

中でも思い出すのが、長男が中学生の時にタバコを吸っていたのがばれて、学校に呼び出されたことです。その時は長男と私の２人とも、頭を丸坊主にして謝罪しました。

しかし、今になって振り返ると、必要だからこそ、そうした困難があったのではないかと思います。そしてその経験は、後の人生に必ずしも悪い影響を与えるわけではありません。

私は自分の子どものことで大変な思いをしたのですが、その経験があったからこそ、親子関係が親密になったり、こうやってみなさんにお話できるんですよね。子どものことで頭を丸坊主にする親ということで、かえって信頼されたりもしますから。今風に言えばポジティブシンキングということでしょう。

何でもない日常があるから、今の自分がある。難しいことかもしれませんが、そのように思うことで、もう一歩幸せに近づけるような気がします。