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2007年11月17日放送 桂小金治さん(第1560回)

会場 御殿場市民会館(御殿場市)
講師 タレント 桂小金治
講師紹介

1926年東京都生まれ。1947年に桂小文治師匠の弟子となり落語界へ入門。1949年に二つ目に昇進し、桂小金治となる。その後は、映画やテレビ番組の司会等幅広く活躍。現在は、講演活動を中心に活躍中。

第1560回「出会いがつくった落語人生」

今日は、なぜ僕が落語家になったのかというお話をします。

僕は戦後、父と2人で焼け野原となった東京へ出てきました。父は板前として働きましたが、僕には仕事がありません。そんな中、父の焼け残りの荷物の中に、3枚の着物を見つけました。この時、ふっと思ったんです。「落語家はみんな着物を着ている。そうだ落語家になろう」と。

僕は、新宿末広亭という寄席に飛び込みました。しかし、戦後間も無い時代で、師匠たちも簡単に弟子を雇えるわけではありません。僕は父から教わった「人に用事を言いつけられてからやる者は半人前、自分の目で仕事を見つけて動ける者が一人前」という言葉を胸に、寄席で一生懸命働きました。そんな僕の姿を認めて弟子にしてくれたのが、桂小文治師匠でした。

ある日、落語協会におつかいに行った時に、ちょうど寄席を見る機会がありました。ここでまた一つの出会いがあったのです。後に人間国宝にもなった柳家小さん師匠です。僕は、小さん師匠にすっかり魅せられて、当時はまだ若手だった小さん師匠に落語を教えてもらうことになりました。この2人の師匠との出会いがあったから、今の僕があるといっても過言ではありません。

その後も映画やテレビに出演することになったり、結婚したのも、そのときの出会いを大切にしてきたからだと思います。人に出会うことで自分の世界がどんどん広がっていくのです。

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