2008年3月22日放送 親野智可等さん(第1577回)
会場 | 沼津市民文化センター(沼津市) |
---|---|
講師 | 教育評論家 親野智可等 |
講師紹介 | 1958年静岡県生まれ。公立小学校で23年間教師を務める。 |
番組で紹介した本 | 『「かしこい子」になるやわらか親力!』 著:親野智可等 (大和書房 1,260円(税込) |
会場 | 沼津市民文化センター(沼津市) |
---|---|
講師 | 教育評論家 親野智可等 |
講師紹介 | 1958年静岡県生まれ。公立小学校で23年間教師を務める。 |
番組で紹介した本 | 『「かしこい子」になるやわらか親力!』 著:親野智可等 (大和書房 1,260円(税込) |
私は、23年間の教員生活で、たくさんの子どもを見てきました。世間では、最近の親はしつけができないと騒がれていますが、私はそれよりも「親に愛されている」という実感を持つ子どもが少ないと強く感じていました。そのような子ども達は孤独を感じ、自分に自信が持てずに友達関係のトラブルを起こしたりします。
この原因には、親子のコミュニケーションが少ないということがあります。最近は共働きの家庭が多く、親子の時間を作るのが難しいのが現状です。また、親子の時間はあっても、親が子どもをいつも叱っているということもあります。朝には「なぜ自分で起きてこない」「ご飯を食べるのが遅い」、学校から帰ってくれば「勉強しなさい」などと、朝から夜寝るまでずっと子どもを叱っている親もいます。
私は、「叱る」ということには二つの大きなマイナスがあると思います。子どもの自信喪失と親への不信感です。日常の些細なことで子どもを叱り続けるというのは、子どもの成長を抑制することになります。では、どうしたら子どもを叱らずにしつけることができるのでしょう。
そこで私が提案しているのが「叱らないシステム」です。例えば、食後に歯磨きをしないということで叱るくらいなら、箸と一緒にハブラシを置いておけばいいと思うんです。
親が合理的な工夫をすることで、子どもを伸ばすきっかけになると思います。