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過去の放送

2008年8月16日放送 アグネス・チャンさん(第1598回)

会場 牧之原市立榛原中学校(牧之原市)
講師 歌手・教育学博士 アグネス・チャン
講師紹介

香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。
上智大学、トロント大学を経て米国スタンフォード大学へ。
現在、歌手活動のほか、ユニセフアジア親善大使、
日本対がん協会「ほほえみ大使」などとして活躍。

番組で紹介した本

「アグネスのはじめての子育て−子育てが楽しくなる!自信が持てる!−」
著:アグネス・チャン
発行:近代映画社 税込1,050円

第1598回「子どもたちの叫び」

今日は児童買春・児童ポルノ禁止法についてお話したいと思います。私がこのことに興味を持ったきっかけは、1998年にユニセフ協会大使に任命されタイに出向いたときのことです。目の前に広がるのは少女たちが買われていく現状でした。

貧困に苦しむ家庭は生きる術として子どもを売るという選択をせざるをえないのです。子ども達は一日10人ほどの客の相手をし、ほとんどがエイズに感染します。そして発病し仕事ができなくなった子は山に捨てられるのです。この悲惨な現状を目の当たりにし、ユニセフ大使として各国に子ども達を守る法律作成を呼びかけました。そして、日本でも1999年に法律が施行されました。

そんな中、今日本では法律改正の声が挙がっています。現行の法律では児童のポルノ画像を売買目的ではなく所持しているだけの状態を取り締まることができません。その結果インターネットに児童の画像が氾濫しているのです。私の元にも、その被害女性達から悲痛な声が届いています。これらの画像が不特定多数の人々に見られるたびに、彼女達は傷つけられるのです。

しかし、この改正には反対の意見も根強くあります。規制を強くすると国家に権力が傾くという意見ですが、私は子どもたちの権利を守るためにはやはり禁止すべきではないかと思います。

世界各国では今でも年間100万人以上の子ども達が犠牲になっていると言われています。私達一人一人が強い気持ちで、子ども達を守っていきましょう。

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