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2008年9月20日放送 蔭山昌弘さん(第1603回)

会場 川根文化センターチャリム21(島田市
講師 学校カウンセラー 蔭山昌弘
講師紹介

1947年静岡市生まれ。2007年3月まで38年間公立高校の国語教師を勤め退職。勤務中から多くの生徒・保護者が相談に訪れ、カウンセラーとしても活躍。現在は城内カウンセリング研究会代表。著書に「お母さんのための子どもの心をひらく子育て」他多数。

第1603回「弱音を吐ける環境づくり」

近頃の青少年が起こす事件には一つの特徴があります。それは「あんなにいい子がなぜ」という、それまで問題を起こすような傾向が無かったのに突然大事件を起こしてしまうということです。

先生に注意されたことが気にくわず刺し殺してしまうというような事件も耳にします。これはピストルと同じではないかと思います。弾丸という名のストレスを抱えた子どもが、先生という引き金によって爆発してしまうのです。

このような人の目に見えないストレスを隠し持つ現代の子どもたちに足りないものとは何でしょうか。私はこの二つだと思います。「人から必要とされているという実感」「人はつながりあっているという実感」です。これらは、学校生活を送る中で友達とケンカをしたり遊びをしながら自分の役割や立場を見つけ手に入れられるはずのものでした。しかし、受験勉強第一で塾通いに追われ、テレビゲームしか遊びを知らない子ども達は自分の居場所を見つける機会を失っています。

さらに、学校で息のつまる優等生でいる上に、家でも無理をして親に叱られないようにいい子でいるのです。せめて家庭の中では人から愛されている実感を持たせてあげてください。そのために、子どもが気を許して弱音を吐けるような環境をつくってあげて欲しいのです。子どもを叱るのではなく、子どもの話を笑って聞いてあげましょう。家庭でしっかりと子どもを受け止めるということで、子どもの心の中に愛が増えていくのです。

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