2010年6月26日放送 アグネス・チャンさん(第1693回)
会場 | 掛川市大須賀中央公民館 |
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講師 | 歌手・教育学博士 アグネス・チャン |
講師紹介 | 香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。 |
会場 | 掛川市大須賀中央公民館 |
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講師 | 歌手・教育学博士 アグネス・チャン |
講師紹介 | 香港生まれ。1972年「ひなげしの花」で日本デビュー。 |
ユニセフの親善大使になって12年、
世界各地の子どもたちの現状を見てきました。
今年は、アフリカのソマリアへ出かけました。
1991年内戦がおこり、今も、無政府状態で、深刻な状態が続いています。
子どもは、5人に1人が病気や栄養失調で亡くなり、平均寿命は46歳だそうです。
私が訪ねたのは、ソマリア第二の都市、ハルゲイサです。
比較的、安全な町だと聞いていましたが、テロの警戒か、軍人や警官の姿が目につきました。
最初に訪ねた避難民キャンプには4万人ほどが生活しており、衛生状態は良くありませんでした。
生まれ故郷の戦闘が激しくなり、キャンプに逃げてきた18歳の母親に会いました。
夫の仕事はなく、物乞いをして生活をしているそうです。
その彼女が「私も子どもも、生きている。ここでは生きている事が勝利者だ。感謝している。」
と言いました。重い言葉です。
10代の姉妹に会いました。
「今、何しているの」と聞いたら、答えは「ナッシング」でした。
学校に行くお金もない、仕事もない、他の若者からも「ナッシング」はよく聞きました。
病院や孤児院も悲惨な状態でした。
医療器具や薬、食料は、満足のいく状態ではありませんでした。
でも、暫定政府は何もできず、世界の支援機構が撤退する中、明るい兆しが見えてきました。
立ち上がったのは、ソマリアのお母さんたちです。
お金を少しずつ出しあって食糧を買い、孤児院に提供したり、
学校に行けない子ども達に、奨学金制度を始めたりしました。
ユニセフも日本政府の支援をうけて、
子ども達のために職業訓練校やスポーツ施設をつくりはじめています。