2014年4月19日放送 鈴木光司さん(第1884回)
会場 | 相良総合センター い~ら |
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講師 | 作家 鈴木光司 |
講師紹介 | 1957年静岡県生まれ。 |
会場 | 相良総合センター い~ら |
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講師 | 作家 鈴木光司 |
講師紹介 | 1957年静岡県生まれ。 |
小学生5年生の頃に3つのターゲットを掲げました。
そのうち、初恋の人と結婚することと小説家になることは出来ましたが、
残り1つの太平洋を渡ることはどうなったか。
その頃は大きないかだを作ろうと思っていましたが、
大学生の時、哲学の先生の家に大学のヨット部の写真がかけてあり、
それは太平洋横断レースのときに日本からアメリカにヨットを運ぶ時のものだと知りました。
横断どころではなく、往復するのだと感動し、
何とかヨットに習熟しなければならないと思いました。
時代は過ぎて1990年、作家デビューしたころ、5年も経つと忙しくなるだろうから
今のうちにヨットの免許を取ろうと考え、取得しました。
5年後、「リング」と「らせん」がベストセラーになり、
印税も入ったので初めての船を買いました。
ヨットではなくセダンクルーザーだったのでこれでは太平洋の横断は無理でした。
1999年には24フィートのヨットを手に入れ、仲間と一緒にヨットを始めました。
このヨットで沖縄には5回ほど、小笠原や、海外では台湾、韓国にも出かけました。
海に出ると危険がいっぱいです。
判断を間違えたらどうなるのかを常に考えるようになりました。
最後は自分の命で責任を取ることになりますから、いい加減なことは出来ません。
真っ暗な海の中へ自分の体が沈んでいく様子をイメージすると、
今、判断を間違えないようにと強く意識するようになります。
海の上、ヨットは周囲360度どの方向にも進むことが出来ます。
しかし、風、時間、波といった様々なシチュエーションを徹底的に分析して、
どの方向に進むのか決定しなければなりません。
子どもたちにとっても、今、目的のために何をすべきかを考えることが勉強と言えます。
ターゲットを決めて実現させるための秘訣は何か。
それは子どもにそのターゲットを実現させるまでのルートを文章に書かせることです。
それを見て、論理的な矛盾がなく、説得力のある文章なら、
そのターゲットはかなり高い確率でゲットできます。