2016年1月31日放送 平光雄さん(第1970回)
会場 | 吉永第二小学校(富士市) |
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講師 | 社会教育家 平光雄 |
講師紹介 | 1957年生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「子どもたちが身を乗り出して聞く道徳の話」 著者:平光雄(致知出版社) |
会場 | 吉永第二小学校(富士市) |
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講師 | 社会教育家 平光雄 |
講師紹介 | 1957年生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「子どもたちが身を乗り出して聞く道徳の話」 著者:平光雄(致知出版社) |
道徳と言うと堅苦しいイメージに取られがちですが、
私は生き方をグレードアップさせるもので大人にもよいものだと捉えています。
今回はキーワードを使ってお話します。
【初動】
小学校の教師時代、
夏休み明けの日には、「よし!」と「あーあ」という文字を黒板に書いて、
子どもたちに、今日はどっちの気持ちで来た?と聞きました。
「よし!」ならいいスタートですが、「あーあ」だと残念ですね。
これは大きな違いです。
4月の新学期によく書いたのは、「え」という文字です。
「え!」や「え?」はいいのですが、否定的な「えー」は禁止していました。
「えー」は口癖になり、考え方の癖にもなるからです。
【自信・自尊】
やる気になって何かを始めても、自信のない子は沢山います。
多くは、自信を間違って捉えていて「絶対に出来る」とか「絶対に勝つ」とか、
そうしたことを自信だと思っているのです。
私は自信とは自尊の念に近いものだと思います。
例えば、ずるいことをした子がいて、
それが誰にもばれなかったらいいのかと言うとそうではない、
自分の中のもう一人の自分が覚えていると教えます。
それを「目玉おやじ」と名付け、絵にかきます。
目玉おやじはいつも君のことを全部見ているよと。
いつもずるいことばかりしている人に
目玉おやじは、ここ一番の大事な場面で
「お前はずるいことをした。失敗しろ!」と言う。
逆に努力している子には、なかなかうまくいかないときに後押ししてくれるのだと。
【勇気】
学級委員の選挙にどうしても立候補しない子がいます。
そんなときには黒板にハートの絵を描きます。その中に小さな火がついたとき、
その火にバケツで水をかけて消してしまわないでねと言います。
そして黒板にYの字を書いて、片方は火のついた道、
もう片方はバケツで火を消してしまっている道、
いつも火のついた方を選んでほしいと話します。
【命のつながり】
様々な道徳の話をしていきても
「そんなことは俺の自由だ」という子がいます。
そんな子には、父母、祖父祖母、そのまた父母と
つながってきたいのちのつながりを大きな紙に書いて見せます。
そしてその一人でも欠けていたら君はここにいないのだよと伝えることで、
自分がいることの素晴らしさを感じてもらいます。
子どもは長話が嫌いです。
絵を描いて短く伝え、長く残すことを心がけ、実践してきました。