2018年8月19日放送 山田パンダさん(第2093回)
会場 | 雄踏文化センター(浜松市) |
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講師 | ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ |
講師紹介 | 1945年生まれ。福岡県出身。 |
会場 | 雄踏文化センター(浜松市) |
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講師 | ミュージシャン・子どもサポーター 山田パンダ |
講師紹介 | 1945年生まれ。福岡県出身。 |
あなたは小学1年生の時の担任の先生の名前を覚えていますか?
私の場合、今から65年も前の事ですが強烈に覚えています。
原まさのぶ先生です。
なぜ覚えているかというと、私は学校で悪い事をしてしまったのですが、
怒られるのが怖くて一週間ほど先生に言わず黙っていました。
ところがどこからか母親の耳に入り、「正直に謝ってきなさい。」と言われ、
恐る恐る先生の所へ謝りに行きました。
厳しく怒られるだろうと覚悟していましたが、
原先生は私の頭を「よしよし。」と撫でてくれました。
正直に申し出た私の態度を認めてくれたのです。
先生の優しさは今でも鮮明に残っています。
そして30年以上前ですが、
私の長男の担任、西口敏治先生の名前も忘れません。
西口先生のモットーは、「いいとこみぃつけた。」というものです。
先生は常に子ども目線で生徒と接してくれました。
学校で子どもの「いいとこ」を見つけたら学級通信で教えてくれます。
そして家で子どもの「いいとこ」を見つけたら「リレーノート」に書いて教えて欲しいと言いました。
「リレーノート」とはクラス中の親がリレー形式で子どもの良い所や
感じている事などを順番に記入して先生とやりとりする交換日記の様なものです。
我が家に回ってきたのは3ページ目でした。
私は子どもの事ではなく、自分が子どもの頃、よく悪戯をした事を思い出深く書きました。
西口先生はその文章に対して赤ペンで
「パンダさんは、悪さ小僧だったのですね。」と書いてくれました。
西口先生の笑い声が聞こえるような赤ペンの文章でした。
いくつになっても先生との文章のやり取りはワクワクするものです。
私に続いて他のお父さんお母さんもリレーノートを書き、
クラス皆の考えが手に取るようにわかりました。
クラスはまるで家族のような一体感に包まれていきました。
西口先生は常に子どもたちの良い所を見つけようとしてくれました。
親に文章を書かせるだけでなく、子どもたちにも今思っている事や
感じている事を文章で提出するよう「あのねノート」というものを書かせていました。
このノートにも先生が子どもたちに思いを馳せる深い意味があったのです。