2011年8月20日放送 ダニエル・カールさん(第1751回)
会場 | 三島市立北中学校 |
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講師 | 山形弁研究家・タレント ダニエル・カール |
講師紹介 | 1960年アメリカ生まれ。高校時代、奈良に1年間留学。 |
会場 | 三島市立北中学校 |
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講師 | 山形弁研究家・タレント ダニエル・カール |
講師紹介 | 1960年アメリカ生まれ。高校時代、奈良に1年間留学。 |
東日本大震災後、節電、省エネの掛け声をよく聞きます。
私が初めて日本に来た1977年は、オイルショック後の省エネ時代でした。
私にとっては不思議な状況で、何でもかんでも、節約しようの大合唱でした。
石油が無くなるといって、トイレットペーパーの買占めもありました。
私がホームステイでお世話になった家庭のお母さんも、節約に努力していました。
新聞紙は、習字の練習用紙になり、野菜や色々な物の包装紙になりました。
そして、水です。
お母さんは、家族が入浴した翌日、その水を一滴も無駄にしないよう、洗濯機に運んでいました。
さらに、洗濯物は畑の上に干していました。
当時は乾燥機もなく、洗濯物から水が畑に滴り落ちるのです。
さて、現代はどうでしょうか。
33年前の省エネ時代を思い出してほしいのです。
日本人は頑張って、裕福になり、便利になりました。
贅沢したいという気持ちは分かりますが、少したるんでいませんか。
そして、私から見れば、省エネ時代を体験した事は素晴らしいと思いますが、
何故か日本人は自慢しません。
「辛かった」「貧乏臭かった」と言って、謙遜するのです。
日本の素晴らしい美徳だとは思いますが、何でもかんでも謙遜して、
幅を広げすぎると、何も自慢できなくなります。自慢と謙遜のバランスが、崩れていると思います。
これからは、エネルギーを湯水のように使ったり、使い捨ての時代はもう終わると思います。
省エネ時代の「もったいないと思う心」は、地球のために良いことをしたと世界に自慢していいと思います。