第1588回「おもちゃは子どものクスリ箱」
私は「キッズいわき ぱふ」というおもちゃと絵本の専門店をしています。元々実家がおもちゃ屋を営んでいたので、小さい頃からおもちゃに囲まれて育ちました。しかし、父親はおもちゃ屋なのにも関わらず「おもちゃばかりで遊んでいるとアホになる」が口癖でした。そこで、私は子どもの心を育むと言われる絵本を研究し始めました。
その中で気付いたことがあります。忙しい日常で子育てをしていると、子供に対して発する言葉は自然と「何してるの」「いいかげんにしなさい」など子どもの心に突き刺さるようなものが多くなります。しかし、そんな状況でも絵本を読むと、子どもの心は和みます。それは絵本の世界から出てくる言葉は優しくて楽しいものばかりだからです。つまり絵本は子どもへ愛情を注ぐために大切な存在なのです。
また、子どもは大人の真似をしたがります。新品のお気に入りの鍋に、ままごとをしたくて粘土を入れてしまうなんてことがよくありますよね。もちろん、してはいけないことですので叱ると思いますが、その一方で子どもが世の中のことを知ろうとしている気持ちを大切にしてほしいのです。
ここで大きな役割を果たすのが「おもちゃ」です。子どもはおもちゃを通して、自分の感じ方・考え方・関わり方で世の中を学んでいくのです。ですから、人の迷惑になることや危険なこと、してはいけないことなどをさせないよう「しつけ」をしながら、子供におもちゃを与えてたくさん遊ばせてあげてください。