2008年7月12日放送 服部幸應さん(第1593回)
会場 | 大須賀中央公民館(掛川市) |
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講師 | 服部栄養専門学校校長/医学博士 服部幸應 |
講師紹介 | 1945年生まれ。 |
会場 | 大須賀中央公民館(掛川市) |
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講師 | 服部栄養専門学校校長/医学博士 服部幸應 |
講師紹介 | 1945年生まれ。 |
食育の3つの柱の中に「選食能力を高めましょう」ということがあります。安心・安全・健康な食品を自分の目で見極めるということです。
昔は食品には製造日が表示されていて自分で食べられるかどうか確かめたものですが、今は賞味期限になっています。そして期限を切れた食品はすぐに捨ててしまいますから、選食能力が身に付きません。
さらに困ったことに、日本は食料自給率が大変低いのです。世界各国が8割以上の自給率を誇っているのに対し、日本は45年前に73%だったにもかかわらず今は39%まで低下してしまいました。61%は外国からの輸入食品に頼っているのです。先進国の中で一番自給率が低く輸入量が多いのですから情けないですよね。
最近では輸入食品が化学肥料に汚染されていたり、加工食品が有害であったりとその影響を受ける事態が多々起きています。もし日本国内で作っていれば安心・安全な食品を作れた可能性が高いですよね。
この問題の答えをヨーロッパで広まった「スローフード運動」に見出すことができます。生産者の顔が見える農作物を積極的に買い上げることで、安全な食品を安く手に入れようという動きです。日本では「地産地消」ということが言われていますが、その土地で取れたものはまさに生産者の顔が見える安全な食品です。私達消費者がこのような食品を消費するという意識を高めましょう。安心・安全・健康というのは自己責任の下に成り立つものなのです。