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過去の放送

2008年12月13日放送 三浦雄一郎さん(第1614回)

会場 浅羽東公民館(袋井市)
講師 プロスキーヤー 三浦雄一郎
講師紹介

1932年青森市生まれ。
北海道大学獣医学部卒業。
2003年エベレスト登頂(当時の世界最高齢)。
2008年には75歳で2度目の登頂を果たす。
広域通信制高校クラーク記念国際高校校長も務める。

第1614回「挑戦がくれた宝物」

私は70歳を過ぎて2度のエベレスト登頂をしましたが、今日はその話をします。

私の人生におけるエベレストとの初めての出会いは1953年でした。
エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイの2人が人類初の登頂に成功し、当時大学2年だった私もエベレストに登ってみたいと漠然と思ったのです。

しかし何度かエベレストに挑戦したものの登山半ばにして断念し続け、気づいた時には60歳になっていました。結局、夢をかなえることはできず登山から引退し、普通の暮らしに戻りました。その後、暴飲暴食の日々が続いたために、どんどん太ってしまい身長165cmなのに体重86kgと、完全なメタボリックシンドロームに陥ってしまったのです。

そんな中私の父は99歳でのモンブランスキー滑降を目指しトレーニングしたり、息子はモーグルでオリンピックに出場したりとイキイキした人生を送っていました。その姿を見て、私ももう一度自分の夢を見つめ直したのです。

65歳の春、再びスタートラインに立ちました。家の裏山から始まり富士山、ヒマラヤとトレーニングを重ね、ついに70歳でエベレスト登頂に成功しました。その後も75歳で2度目の登頂を果たすことができました。

2度の登頂を終えた今、私には80歳でエベレスト登頂という新たな夢が生まれました。夢というのは人生の宝物で、人間それを達成するために色々な努力をします。私はそのことによって自分の生きがいを得ることができました。

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