2010年3月27日放送 長倉洋海さん(第1680回)
会場 | 浜松市立上島小学校 |
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講師 | フォト・ジャーナリスト 長倉洋海 |
講師紹介 | 1952年北海道生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「地を駆ける」 |
会場 | 浜松市立上島小学校 |
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講師 | フォト・ジャーナリスト 長倉洋海 |
講師紹介 | 1952年北海道生まれ。 |
番組で紹介した本 | 「地を駆ける」 |
写真家になって30年、出かけた外国は40ヵ国を超えました。
知らない国に行くと環境の違いもあり、
人とどう接したらいいか緊張しますが、子ども達は違います。
笑顔には笑顔で応じてくれ、とても安心します。
それが、私の作品に子どもの写真が多い理由のひとつです。
世界各地で子どもを撮りましたが、1枚の写真から、
その子が何を見つめ、何を考えているのかはわかりませんが、想像する事はできます。
考えを呼び起こす力が写真にはあるのです。
そして、普段忘れていた、自分の子ども時代を見事に思い出します。
アマゾンの辺境で、子どもを大人として認める儀式を撮影する機会がありました。
12〜3歳の子どもを一ヵ所の小屋に集め、
長老達が村の歴史や伝統を、何ヵ月もかけて教えるのです。
すぐに大人の判断ができるとは思いませんが、
子ども達はそこでの経験を自分のペースで活かし、長老達は長い目で見守っています。
日本では20歳になったら、大人と決めつけていますが、
果たして20歳で大人といえる人が何人いるでしょうか。
私自身57歳ですが、未だに自分の人生の答えは見つかっていません。
昔、撮影した作品を見返す事がありますが、その時に気がつかなかった事が見える時があります。
写真は動画と違って、一瞬をとらえたものだからこそ、
自分自身の経験と人生を重ね合わせて、作品と向き合う事ができると思います。
これからも人生の答えを探しながら、写真を撮り続けていくつもりです。